小国:「実力派プロデューサー ユーチューバー化計画」。

それは番組プロデューサーにカメラの前で…。

小国:いろいろな挑戦をしてもらってユーチューブで発信しようと。海外ではコンテンツの作り手が、直接ユーザーに向けて情報発信をしている例が出てきていましたので、NHKもぜひやりましょう!いや、やるべきだ!と勇んで企画したんですが、これがもう残念ながら、全然見てもらえなくて(苦笑)。1本5分ほどで、NHK的にはコンパクトなストーリーにまとめたつもりなわけですが…。
 今となって考えれば、誰も知らないプロデューサーが突然出てきて、いろんなことやってもユーザーもぽかんとしちゃうよなと思うわけですが、当時はそういうところに思いが至らなくて、このプロデューサーは面白いんだぞ!という僕の思いだけで突っ走って動画を作ってしまって。その結果、プロデューサーがすべったような感じになってしまったと。本当に申し訳ないことをしました…。

そうした被害者の怨念なども乗り越えて、今に至ると。

小国:失敗の山に反省しきりですが、やってみて、痛い目に遭ってわかったこともたくさんありますから、それは失敗と呼ばず、チャレンジと呼ぶことにしたいと思います(笑)。

よろしいと思います(笑)。改めて、1.5chの今後の展開は?

NHKの「出島」として

小国:「NHK“無色透明化”阻止計画」を遂行していきます。

透明化阻止…。

小国:「NHKを色に例えると?」という調査によると、例えば40代で多い答えは「白、黒、グレー」なんです。

地味、真面目といった感じですかね。

小国:例える色があるうちはまだいいんです。このまま若い人のNHK離れが進んでしまって、そんなイメージ色さえ選んでもらえなくなってしまったら、もう取り返しがつかない。だから、とりあえず白、黒、グレーの地味な感じをベースにしつつも、それを裏切るような、ギャップを楽しんでもらえるようなコンテンツをどんどん投じていきたいです。

例えば。

小国:自然番組にアテレコを。

はい。

小国:NHKには国内外の貴重な自然を記録した動画が豊富にありますが、なかなか有効に生かせていない。これに、ちょっとユニークなナレーションを付けるというのを。

大丈夫なんですか、由緒あるNHKの自然番組的には。

小国:見てもらってこそ、ということでOKをもらいまして、放送作家の倉本美津留さんがアテレコをやってくれているんですが、これが面白い。

自画自賛(笑)。

小国:倉本さん曰く「NHKは天然ボケだから、イジリ甲斐がある」とありがたいお言葉をいただいて(笑)。
 それと、『サラメシ』の1.5ch向けのコンテンツは番組スタッフが内製してくれているのですが、1分半というネット的には長尺にもかかわらず、コンテンツを最後まで見ていただく率が非常に高いんです。ネットコンテンツのプロの見立てとはまた違う結果で、これまたいろいろチャレンジの余地がありそうだなと思っています。
 あ、最近のヒット作としては「蚊の撃退法」が。

これからの季節、知っておきたいですね、それは。

小国:16歳の高校生が、蚊に刺されやすい妹のために考えた蚊の撃退法が世界的大発見だった!という話でして。配信した時期(7月初め)も良かったのだと思いますが、フェイスブックで再生回数が300万近くいきました。近く海外配信も予定しています。具体的には…1.5chを見てください(笑)。

ええと、こちらのリンクですね(笑)。

小国:それと、あの『ONE PIECE』の作者、尾田栄一郎さんに、週刊少年ジャンプの巻末コメントで「ヤバすぎて動揺を隠せない」とのコメントをいただいた衝撃のコンテンツが!

それ、見ましたよ。「ガッテンアニメ」ですね。

小国:それです!「NHKがご乱心」「狂気じみていてやばい」など過分な反響をいただき、いくつものまとめ記事も登場しております(笑)。

小4の時以来の「小国君について」という議題がNHK局内の会議で取り上げられそうな、やり放題感が爽快です(笑)。

小国:この先は、番組からコンテンツをいただくばかりではなく、1.5chから番組にコンテンツの提供ができたら面白いですよね。例えば、1.5chでネタのオーディションをして、面白いものが『LIFE』で使われたり、とか。ゆくゆくは、1.5ch発の番組が作れたら面白いなあ。

チャレンジは続く。

小国:「NHKの出島」として、いろいろ仕掛けていきたいと思います。

最近リリースされた「NHKのタイムマシン」も、もしや小国さんの企画?

小国:「過去の時代へ時空転送(タイムトラベル)して記念撮影ができる」というカメラアプリです。これもNHKの貴重な歴史的映像データを使ってのサービスなので、関係各所から温かいご理解をいただきながらリリースに漕ぎつけました。

そうそう、先日、期間限定でオープンして話題になった「注文をまちがえる料理店」。あれも小国さんの企画とか。

小国:あれはプライベートな取り組みなんですが、認知症の方々にホール係をお任せして、注文を間違えてしまったりすることがあるかもしれないけど、そんな間違いを受け入れて、間違いを一緒に楽しんじゃおう、というコンセプトなんです。

高齢化が進む中、何かとギスギスしがちな時代に、とてもユニークで、温かみを感じるプロジェクトですね。

小国:ありがとうございます。

今後もいい感じで、はみ出し気味にいろいろチャレンジを。

小国:楽しみながら頑張ります。

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