小国:イジれるというのは、誰もが知っていて、フォーマットがしっかりしているからできるものですから。それこそ、ウィキペディアに「パロディ」の項目ができるくらい盤石のフォーマットがあってこそで。
確かに。
小国:公式アプリを出せるのはうちだけですから。やるなら、しっかり本家そのもののフォーマットで、誰でも簡単に楽しくいじれるものを、と作り込みました。
やってみると、大学のキャリア教育の教材として使いたいという声も頂いて。自分の特徴を分析して、プロフェッショナル風に自己紹介動画を作って、みんなの前でプレゼンする。わいわい楽しみながらセルフブランディングについて学ぶといった形で活用いただいています。
こう、他の人が手を出さないところに手を出してしまう、はみだし気味なことをやってしまうのは子供の頃からですか?
小国:自覚はないんですけど。そういえば小学校4年生の時だったかな、学級会の議題で「小国君について」と取り上げられたことが…。
無自覚にいろいろやらかしてましたかね。
小国:ですかね。
で、その後は。
「社長が見つかりました!」は鉄板ネタでした
小国:ちょっと引きこもり気味だった時代があったりしながら、大学3年の時にちょっと起業を。
いやいや、起業はちょっとじゃしませんよ。
小国:もちろん真剣に。知人と一緒にインターネットテレビの制作会社を作ろうとしていました。当時は仙台にいまして、例えば、仙台市内で活動していたストリートミュージシャン達の発表の場をネット上に作って、在京テレビ局さんと連携しながら、東北地区のミュージシャンの発掘をしましょうみたいなことを始めたんですが…。
ですが?
小国:社長を任せた人間がカネを持って逃げちゃいまして。
うわ…ちなみに小国さんはどのくらい出資を?
小国:100万円です。幼い頃から可愛がってくれた祖父が「ここぞという時に使え」と遺産として残してくれたもので。
それはまた…。
小国:当時は就職氷河期で、自分たちで会社を作ってやっていこうと、まさに「ここぞの時」と思ったんですけどね…。もう、いろいろなところに迷惑をかけて、ひたすら謝って回りました。
大変でしたね。
小国:それでもう働くしかない、就職しなきゃということで、何とかNHKに。
なんと言うか、受かってよかった。
小国:面接では「社長失踪」の鉄板ネタが大いにウケまして(苦笑)。最終面接の前に社長の行方が分かって「見つかりました!」と面接で報告したら、また大ウケで。
最強のコンテンツ。
小国:まあ、夢破れてという意味ではキツい経験でしたけど、これはこれでおいしいネタとして頂いておこうと。
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