現地のトップとしっかり握れているか

日本企業の特徴として、M&Aを実施した後など、現地のCEOをどう評価するか、場合によっては交代させるかといった人事戦略が不得手という指摘もあります。

杉田:そうですね。いくつかの要素があります。1つには、日本側のトップは何を期待していて、何を約束してほしいのかという点について、現地のトップとちゃんと握れていることが重要です。同床異夢にならずに、ゴールを共有し、達成のために何の課題を乗り越えないといけないのかということもお互いに理解する必要があります。

日本的な「あうんの呼吸」ではなくて、明確にしなくてはいけないのですね。

杉田:はい。こうしたことが、できてないと評価のしようがないので、いいともだめとも言えないですよね。ローカルのトップに対して、いいとも悪いとも言えないと、辞めさせることもできません。

 それからもう1つは、代えた後に代替案を持っているかということです。自分よりもこのマーケットを理解して経営できる人は誰もいませんよなどと現地のトップから言われ続けると日本側は不安になりがちで、代えられないのです。だからこそ、代わりになる人材を把握しておく必要があります。トップの下の層に、どんな後継候補がいるということを、日本からも常に見えるようにしておく必要があります。外から人材を持ってくるケースでも、やはりヘッドハンターなどを通じて人材の候補を把握しておきべきです。

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