さらに言えば、「子供がいれば幸せ」という前提に疑問を持たざるを得ない、親子間のトラブルや事件が最近、とても多くないですか。あの種のニュースを聞いていると、必ずしも「子供がいる人=幸せ」「いない人=不幸」と決め付けられない気がしてならないんですが。

朝生:親子の事情は他人には分からないので推測ですが、世の中に流布されている「幸せな親子像」や、「子供がいないと不幸」と捉える価値観と、根っこはつながっているように思います。あるべき「幸せな親子像」と比べ、子供がいても思うように育たなかったりすると、「なぜ自分は違うのか?」と思い、ストレスや怒りとなってしまうのでは。

 いずれにせよ、子供がいないからと言って不幸というわけではありません。自分の最期を誰が看取るのか、といった老後への不安は、子供のいる人に比べ強いかもしれない。でも、それは解決可能な問題だと私は思っています。

未来への貢献は「子育て」以外でも可能

全体の一部でありますが、世間に蔓延る“子なしバッシング”の中には、「子供がいない人は、社会の未来作りに参加していない」という主張もあります。「理由はどうあろうと、あなた達は未来の納税者作りに貢献していない。けしからん」。現実に一生懸命子育てをしている人にこう言われてしまえば、何も言えなくなってしまう、という人もいるようですが。

朝生:未来への貢献は必ずしも、自分の子供を育てることに限りません。仕事を通じて若い人を育てる、若い人に夢や希望を与える、子供を持つ人の子育てに協力する…。そういう形でも十分、貢献できます。

確かに、その通りかもしれません。なるほど、分かりました。ただ、私たちがこうして議論するだけでは、まだ納得できない人達もいるかもしれません。やはりここは、「影響力を持つ人の言葉の力」が必要です。となると、大反響を呼んだ例の、講談社が発行しているライフスタイル情報誌『FRaU』3月号の女優・山口智子さんのインタビューを引用させて頂かないわけには参りません。

朝生:潔いですよね。よく発言されたな、と思います。