「171」の認知向上にも取り組む

公衆電話機が少なくなったとはいえ、まだ自宅には固定電話がある家が多いと思います。それでも、教室まで開いてかけ方を教えるのですか。

岡村:例えば、先に硬貨を入れてしまう子がいるんです。飲料の自販機と同じ感覚なんでしょうね。でも、そうすると入れた硬貨はすぐに返却口に落ちてしまうので、分からないお子さんは何度も同じことを繰り返してしまうといったことが実際にあるようです。最初に受話器を取って、それから硬貨を入れ、ツーと音がしたら番号を押す、といったことから教える必要があります。

日本公衆電話会がNTT東日本の協力を得て実施した「公衆電話&171体験教室」。公衆電話のかけ方と災害用伝言ダイヤル171による伝言の録音などを小学生に体験させた

東日本大震災の発生直後は携帯電話がなかなかつながらず、私も公衆電話から自宅に安否確認の電話をしました。災害など緊急時に備えて使い方を学んでおくのは意義がありますね。

岡村:教室を開く際には、災害用伝言ダイヤル171の体験もしてもらいます。実は、日本公衆電話会の活動の柱の1つが、この安否確認サービスの認知向上です。公衆電話の使い方とともに171の使い方を説明した、ポケットに入れられる大きさのパンフレットも作って配布しています。

171については東日本大震災をきっかけに、かなり認知度が高まったのではないでしょうか。

岡村:確かに認知度が高まっているという手応えはあります。震災前から体験教室は開いていましたが、震災後は地域の防災組織などからの依頼も増えています。

 また、東京都が配布した防災ハンドブックに載るなど、各自治体などにも認知度向上に協力していただいています。ただ、知ってはいても実際に利用したことがない人がまだ多いため、利用方法の告知は重要だと考えています。

 171は地震や台風などの大きな災害時に、災害が起きた地域の電話番号に30秒のメッセージを録音できるサービスであることから、普段は利用できません。しかし、毎月1日と15日や、防災週間など、一定の期間で体験利用ができるようになっています。このほか、パソコンからアクセスできる「web171」というサービスも提供されています。

 今年3月には、これまで以上に使いやすくなるように改善が加えられました。従来は伝言ダイヤルに登録する電話番号は家の固定電話のみでしたが、携帯電話の番号でも登録できるようになったことです。録音・再生時の通話料も無料になりました。

ところで、「189」という3桁の通報ダイヤルはご存じですか。