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卒業まで一体何年かかるんですか。そこまでやるならもはや、普通に受験勉強して東大や慶應を目指した方が、話が早い気すらしますけど(笑)。

:誤解なきよう言っておきますが、今も、留学で人生を一発逆転する人が存在するのは事実です。「日本の大学が物足りない」と高校卒業と同時に留学する人もいるし、いったん日本の大学に入ったけれども不満を感じて退学し留学にトライする人もいる。そんな高い志を持つ人の中には、英語をマスターし名の通った大学を卒業し、人生をステップアップさせる人も大勢います。ただ、そういう人がいる一方で、留学で人生を棒に振る学生もいますよ、という話です。そうですね、例えばコミュニティ・カレッジから首尾よく、普通の州立大学に進む確率は3分の1以下でしょう。

そんなに少ない!? みんなどんな末路を辿っているんですか。

:カリフォルニアやニューヨークなどの都会へ留学する学生が辿る典型的なコースは次のようなものです。まずコミュニティ・カレッジへホームステイ先から通い始めます。すると前述したように孤独化する。面白くない、寂しい。そんな時、日本人の先輩留学生が声を掛けてくる。先輩も全く自分と同じ経験をして、既にホームステイ先から飛び出し、アパート暮らしをしている。「寂しかったら、今日カレー作るからおいでよ。他の日本人留学生も来るから」などと誘ってくる。久しぶりの同胞との邂逅です。これが、物凄く楽しい。そのうち自分もアパートに移りたいと思うようになる。米国のコミュニティ・カレッジの周辺には、そうやって日本人ばかりが住むアパートが沢山あります。カリフォルニアのロングビーチにあるアパート一棟が全員日本人留学生とかそんな話がざらです。

異国で始まる青春ストーリーほど楽しいものはない

楽しいでしょうね。

:楽しい。そうやって日本人同士が異国で固まるとどうなるか。男女がいますからね、いずれは、やれ恋愛だ、同棲だという方向に向かっていくわけです。

楽しそうだけど、もはや英語もへったくれもない(笑)。

:日常生活でコミュニケーションする相手の大半が日本人ですから。

留学したのに(笑)。

:そうやって中途半端な段階で帰国すると、膨大なお金と時間を使ったのにキャリアは何も積み増されない、という状況になってしまうわけです。なので、私は最初の留学先としてこういった地域はお勧めしていません。

一体どうすれば、留学で人生を棒に振らずに済むのでしょう。