全5391文字

:実際、一生懸命勉強してコミュニティ・カレッジを卒業して帰国した人が、どの企業に履歴書を出しても相手にされないという話があります。本人や親御さんは「米国留学の経歴があればどこでも就職できる」と思っていたようで、ショックを受けておられました。

なるほど。なら、最初からコミュニティ・カレッジではなく、名の通った大学に行けばいいのでは。

:それができるだけの英語力を持つ日本人学生は極めて限られます。

じゃ、コミュニティ・カレッジを卒業した後、帰国せず、ちゃんとした大学に進学すればいいんじゃないですか。

:それについては、可能性はあります。派手なイメージで留学先として人気のカリフォルニアで言えば、各コミュニティ・カレッジに1人ぐらいはUCLAに行けるかもしれませんね。確率で言えば何百分の一ぐらいでしょうけど。

えええ。語学学校とコミュニティ・カレッジで3年も勉強したんだから、英語は相当話せるでしょう。

:外国の人がいくら日本語ができたって東大や慶應にすんなり入れますか。コミュニティ・カレッジを卒業した人の多くが、進学するとしても大抵は普通の州立大学ですね。学費は年間3万ドルで、4年かけて卒業する。そうすれば米国留学したと「普通に」胸を張れるでしょう。

高校時代、遊んじゃうとロンダリングは難しい

コミュニティ・カレッジで6~7万ドル、州立大学で12万ドル…。それで“普通”ですか。UCLAとは言いませんから、何とか最初から州立大学に入る手はありませんか。

:ありますよ。英語に難があるなら普通の州立大学の付属語学学校に入ればいいんです。でもそれはそれで問題がある。州立大学付属の語学学校から、その大学に進学する際には、高校の成績も加味されるんです。例えば、ある学生は高校を卒業した後、一念発起して、コロラド州立大学付属の語学学校に進学しました。そこで物凄く勉強して、TOFLE®スコアが75を超えました。彼は早速、必要な書類を揃え、進学を申請しましたが、不合格になってしまいました。彼の高校時代の成績は5段階評価の3ばかり。米国の成績に換算すると2.00。コロラド州立大学はトップクラスの州立大学で、原則として3.00以上(オール4以上のイメージ)の学生が願書を提出する学校です。

だとすれば、高校時代に遊び呆けた人が人生の一発逆転を狙って「海外留学による学歴ロンダリング」を目論んでも、原理的に最初から無理、って話になりませんか。過去は変えられないんですから。

:そういう人の中には、付属の語学学校を出た後、コミュニティ・カレッジに入学し直して、州立大学進学を狙う人もいます。