地方で観光需要創出を

ライドシェアといえば、ウーバーのようなサービスを想起する人が多いのではないでしょうか。長距離での相乗りというビジネスは海外でも広がっているのですか。

:米国では実はこうした市場はほとんど立ち上がっていません。最大のプレーヤーがフランスの「BlaBlaCar」という会社で、欧州を中心に月間約300万人もの利用があります。

 私どもの経験上、1回でも相乗りサービスを使った人は、その後も抵抗がなくなるようですね。特に若い人はこういうサービスを通じて人と会うことへの抵抗が少ないこともあって、最近は20代の利用者も増えています。

学生の帰省などでも使えそうです。

:そうですね。最近広がっているのは、就職活動中の大学生の利用です。地方に住んでいる学生は、就活中は頻繁に東京に行かなくてはなりません。夜行バスなどがよく使われていますが、我々のサービスの認知度も高まっています。

 単に移動するだけでなく、同乗者とドライバーが何らかのかたちで「つながる」のも特徴になります。例えばある学生さんは、入社を志望していた会社の社員が運転するクルマに同乗し、いろいろ相談に乗ってもらったそうです。

将来的に、どのようにマネタイズする計画ですか。

:現在は会員数の拡大を優先している段階ですが、手数料収入を中心に考えています。手数料はやり取りされる金額の10~20%を想定しており、今年中のマネタイズが目標です。

 さらに、今回の天塩町のように自治体と一体となったサービス展開では、サポートセンターなどの運営を伴う「システム提供料」といった形で収入を得ることも考えています。

 自治体向けでは、将来的にその地に観光需要を取り込める可能性があります。例えば天塩町はシジミやハマグリなどの海産物が有名ですが、交通の便の問題もあって観光客誘致には限界がありました。今後、稚内とのルートが確立できれば、稚内経由で観光客を呼び込める可能性が高まります。

 いきなり観光客を狙うのは難しいので、まず住民同士でのサービスを立ち上げ、その上に観光需要などプラスアルファの価値を生み出せればと考えています。