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:まず、親族内トラブルを回避するため、税理士、弁護士に相談しましょう。次に、複数の金融機関に相談し、その中から信頼できるファイナンシャルプランナーを見つけて一緒に資金プランを立て、今の生活を変えないことです。もちろん仕事を辞めてはいけません。人との付き合い方も変えてはいけません。この部分さえしっかり押さえておけば、宝くじが当たってもまず大丈夫です。

せっかく宝くじが当たったのにものすごく夢がない気がするんですが…。

:そんな皆さんにぜひお聞かせしたいのが古典落語の『芝浜』です。確か、大体こんな話です。ある魚屋は、仕事のスキルは高いものの酒乱で失敗続き。そんな彼がある時、魚市場でサイフを拾います。中にはとんでもない大金が入っていました。「これで一生遊んで暮らせる」。テンションが上がった彼は、仲間といつも以上のドンちゃん騒ぎを始めます。ところが翌日、肝心のサイフがありません。女房に聞いてもそんなものは知らないという。

あーあ。せっかく宝くじが当たったようなものなのに。

:ところが彼はここで一念発起します。「こんな夢を見るのは楽をして、あぶく銭を手に入れようなどと不埒なことを思っているからだ」と反省したんですね。以来、彼は酒を断ち、身を粉にして働き、気が付けば商売は大繁盛。安定した生活を手に入れることができました。そしてある日、彼はこれまでの苦労をねぎらい、ありがとうと妻に頭を下げます。ここで、妻は意外な告白を始めます。妻はあの日、夫が拾ってきた大金を見て、発覚すれば夫は死罪になりかねないと思い、落し物としてお上に届けてしまったんです。

落語って本当にいいもんですね

魚屋は?

:全く怒ることなく、「あの時、道を踏み外しそうになっていた自分を救ってくれたのはお前さんがサイフを隠してくれたからだ」とその機転に深く深く感謝します。

おお。

:感動した妻は夫の長年の頑張りをねぎらい、久しぶりのお酒を勧めます。そこで魚屋が一言。

なんと?

:「よそう。また夢になるといけねえ」

お後がよろしいようで。