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株式投資をするには、日々細かな数字を追い、分析しなければならないという印象がある。果たしてそうなのか。大和証券の花岡幸子・投資情報部長に聞いた。(聞き手は白井咲貴)

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日経ビジネスは、読者が自分の意見を自由に書き込めるオピニオン・プラットフォーム「日経ビジネスRaise(レイズ)」を立ち上げました。その中のコーナー「オンライン・インターン」では、大和証券など5社をメンターに迎え、学生の成長を支援するインターンプログラムを提供しています。ぜひ、ご参加ください。

<オンライン・インターン>
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投資情報部長の花岡幸子氏

日経ビジネスRaiseの学生向けコンテンツ「オンライン・インターン」では株価が動く要因を学んでいます。そもそも株価とはどのようなもので、なぜ動くのでしょうか。

花岡幸子・投資情報部長(以下、花岡氏):株価は文字通り株の値段です。株の値段は、その企業の価値を表していると言えます。

 株価は、食べ物などの値段と同様、需要と供給の関係で動きます。株の場合、供給はすでに発行されている株式の総数のこと、需要は人々の購買意欲のことです。人々の間でその企業の人気が高まれば株価は上がります。

 株価が動く要因は様々ですが、最も影響を与えるものが企業業績です。一般的に、利益と株価は連動していると言われています。他に、為替動向や国際情勢なども要因にはなりますが、これらが与える影響は間接的なものです。円安になれば、輸出中心の企業の業績は良くなると予想され、株価も上がります。

一番大事なのは企業業績とのことですが、具体的にどのような点を見たらよいでしょうか。

花岡氏:基本的には公開情報で十分です。私たちも、何か特別な情報を持っているわけではありません。企業の売上高や利益、企業の体力を表す自己資本比率などを見ています。また、その企業のビジネスモデルも確認します。いくら現在の業績が良くても、数十年後にはなくなるような領域で事業を展開していれば、株を持っていても将来性はありません。

 企業の姿勢にも注目できればなお良いです。社長のコメントや情報の出し方にその企業の本質が見えることがあります。特に、不祥事を起こしたときの対応には本質が出やすい。企業が誠実であるかどうかは、消費者や投資家への対応にあらわれます。誠実ではない企業は長続きしないと思います。皆さんがモノを買うときも、信頼できない企業の商品はなかなか買わないでしょう。株も同じです。

意外とアナログなんですね。

花岡氏:もちろん数字も見ますが、アナログな部分もあると思います。株取引で利益を出そうと思ったら、最も安いときに買い、最も高いときに売るのが理想ですよね。ですが、実際にはなかなかそのように行動できないのです。持っている株がどんどん安くなっていくと、不安になります。株価が下がっているということは、皆がその会社を評価していないということですよね。そうなると自分の判断は誤っているのではないかと不安になり、早く売りたくなります。でもそのときに自分を信じて、その株を持ち続けられるかどうかが大切なのです。「一時的には株価が下がっているけれども、この会社ならまた上昇することができる」という信頼を持てるような企業を探すことができれば、これほど理想的な株式投資はないと思います。