商品情報は、ググるより、まずアマゾンで検索する

優れた商品情報を揃えておけば、消費者が集まってくるというわけですね。具体的には、どのような商品情報コンテンツを指していますか?

コンテンツ26のコンテンツディレクター、トリニティ・ハートマン氏(以下、ハートマン氏): 一例を挙げると、米アマゾンのサイトで「テレビ」を検索すると、上部に広告商品が表示されます。見た目には一般商品のようですが、商品について詳しい情報があり、双方向のイメージで、質問と答えもあり、このテレビについて豊富な情報を得ることができます。つまり、通常に検索するよりも、アマゾンのサイトにアクセスして情報を調べるほうが、より簡単に、詳しい情報を得られるようになっています。結果的に買わなくても、情報収集ができます。アマゾンが検索エンジンとなっているわけです。

コンテンツ26のディレクター、トリニティ・ハートマン氏
コンテンツ26のディレクター、トリニティ・ハートマン氏

グーグルで調べるよりも、簡単に必要な情報が手に入るというわけですか。

ホワイト氏:2007年から2012年にかけてアマゾンは商品情報を充実させてきました。ある統計では、55%以上の消費者が、買い物の際にはアマゾンから検索を始めるとしています。また別の統計では、消費者の80%以上が、買い物をする際に1度はアマゾンのサイトで情報を調べる、という集計が出ています。

検索エンジンの場合、広告が収入となっています。アマゾンは販売がメーンでは。

ホワイト氏:アマゾンもサイト内の広告掲載で、販売収入に加え、広告収入を得ています。
 ただし、グーグルなど検索エンジンとは違います。グーグルの場合、消費者がクリックすれば、収入につながります。しかし、一度クリックした後に消費者がどこのページに飛んで行くか、どんな行動をとるかは分かりません。また広告を出す企業からすると、ネット広告に何百万ドルの広告料を支払いながら、自社の広告がどんなサイトに表示されるか分からない、という問題もありました。

 この点、アマゾンは、広告を管理できているといえます。先ほどのように、アマゾンサイトで「テレビ」とうキーワードを打ち込むと、スポンサーがついた商品が表示され、これがクリックされるとスポンサーはアマゾンに広告料を支払います。消費者は商品情報のページに飛びますが、そこは引き続き、アマゾンのページであり、消費者はアマゾンのサイト内にとどまっているわけです。もちろん商品を買うこともあるでしょう。

 現状、アマゾンの広告収入はグーグルやフェイスブックを下回っていますが、今後、アマゾンの広告収入は急激に伸びて行くとみられます。彼らをしのぐほどになる可能性もあるという見方もあります。アマゾンの強さは、実際に買うところまで導けるというアトリビューション(attribution、帰属性)にあるのです。

アマゾン本社前に作られた球体のガラスの建物の中では、世界の植物を栽培する。新たなビジネスを育てるアマゾンを象徴するかのようだ。
アマゾン本社前に作られた球体のガラスの建物の中では、世界の植物を栽培する。新たなビジネスを育てるアマゾンを象徴するかのようだ。

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