ここでやりたい、ここしかない
中澤:森アーツセンターギャラリーさんには本当に無理を言って1週間、会場として使わせていただきます。
アクセスが抜群で、幅広く沢山の人たちを惹き付ける魅力的な催しを、誰もが楽しめる料金設定で提供する。そんな森アーツセンターこそ、ストラディヴァリウスを専門家の手だけに収めず、多くの人に楽しんでもらうのにぴったりなんです。5年前に企画を考えたときから、ここしかないと思っていました。
でも、森アーツギャラリーは数カ月にわたるイベントが基本で、1週間ほどのフェスティバルは条件に合いません。お願いを重ねましたが、なかなか……。でも、どうしてもここでやりたい。
もしやまた中澤刑事が……。
中澤:再び手探りで捜査を開始しました(笑)。企画書を常にポケットに忍ばせて、関係者が出席予定のイベントや会合があると聞けば、つてをたどって入れていただき、フェスティバルの趣旨を説明させていただいて……。森美術館のトップにも直接アプローチするほど必死で手を尽くした末に、何とか会場をお借りすることができました。
ストラディヴァリウスの搬送についてはANAさんの全面協力をいただいています。これもご縁をいただいた方たちのご協力あってこそ。楽器の展示には特別なケースを用意していますが、これもたくさんの人たちの協力があってのこと。
企画を立ち上げた時、一人でもやり抜くと決意して走り続けてきましたが、なかなか思い通りに進まない時期には、ストレスから帯状疱疹になったりして妻にも心配をかけました。
でも、気づけば、僕は一人ではありませんでした。
東京ストラディヴァリウス フェスティバル2018は、10月の「300年目のキセキ展」に向け、様々なコンサートやイベントを展開します。ぜひ皆さん、楽しんでください。
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