スマホでできないことをやろう

レンタルDVDを中心とした「TSUTAYA」のFC(フランチャイズチェーン)事業で成長をしてきたCCCが、ここにきて相次いで直営店舗を開発している狙いは何ですか。

増田:僕らは企画屋です。時代に即した新しい企画を提示していかないといけません。もうスマートフォンを通じてアマゾン(米アマゾン・ドット・コム)などでできることは全部やめようと決めました。何年か前にニューヨークに行ったとき、大型CDショップが閉店したり、大手書店チェーンが倒産するかもしれないと聞いたりして、日本も絶対こういう流れになると思ったのです。

 ただ、人には理解の領域があって、理解の範囲を超えると、企画について納得できないので、乗ってきてもらえない。つまり(FC運営企業や他の小売業に)企画を買ってもらえないのです。自分たちでやって、数字を見せる。代官山 T-SITEを作ったのもそのためです。ある意味でショーケース作りです。

東京・二子玉川にある蔦屋家電に行ったときにも、アマゾンとは違うところに行こうとしているんだと感じました。

増田:ぼくらは家電の素人でしたがライフスタイルを提案する蔦屋家電を15年に直営で開きました。それを評価してくれた家電量販店大手のエディオンがFCとなって今年4月、広島に大型の蔦屋家電を開業しました。

4月に広島駅前に開業した「エディオン蔦屋家電」。書籍売り場についてはエディオンがCCCとFC契約を結び、そのほかはエディオンが通常の家電店として運営する(撮影:大亀 京助)

 ネットで買える時代に、消費者は高い頻度では家電店に行かないようになっているのではないでしょうか。蔦屋家電は、そうした課題を解決するのです。

三越伊勢丹ホールディングスと提携して、ポイントカードで協力していました。ただ商業施設や店作りの連携はこれからというところで、提携相手の大西洋社長が事実上解任されました。新経営陣との関係はどうでしょうか。

増田:特に心配はしていません。結局僕らの企画に乗るかどうかだから。僕らは企画会社だから、既存の書店を変えたし、家電店も変えた。百貨店は伊勢丹さんと、と僕らは思っているんですけどね。向こうの社内事情は僕らは分からない。新しい社長ともう1回話さなきゃいけないとは思いますが、僕の考えは何も変わってない。企画会社として今ある企画や方向性を提案するだけです。

映像のレンタル市場は先細りで、CDなどの音楽ソフトの販売も同様です。どのように逆風に対処しますか。

日経ビジネスデジタルで、このインタビューの続きをお読みいただけます。同社についての企業研究の記事「CCC――脱レンタル店の実像」は日経ビジネス5月22日号に掲載しています。