シャイアーの社員に出したレター

シャイアーの従業員とはこれから交流を図っていくのですか。

ウェバー:ミーティングは行いましたが、私はまだ向こうの本社は訪れていません。デューデリジェンス(資産評価)を行ったチームは行きましたけれど。

 私はこれまで、「従業員がモチベーションを感じて働き、幸せであれば、会社は成功する」と考えて、従業員のエンゲージメントを重視してきました。実はつい先ほども、全世界の従業員とネットでつなぎ、今回の買収についての説明をしました。同様に今後はシャイアーの従業員をエンゲージしていきます。今日はシャイアーの社員に対してレターも出したんですよ。

レターでは何を伝えたのですか。

ウェバー:「ウェルカムレター」ですね。メーンのメッセージは「我々の成功があなたたちの成功でもある。そしてあなたたちの成功が我々の成功でもある」ということ。シャイアーの従業員に敬意を表し、「ぜひ我々の会社に参加してください」という思いを伝えました。買収されるとなると、負けたように思われる方もいるでしょうが、両社にとってウィン・ウィンの形であることを強調したかったのです。

買収交渉の中では、シャイアー側から何度か断られています。その時はどのような心境でしたか。

ウェバー:もう少し早く進めたかったのですが、合理性のある買収価格の上限と比較して、どこから交渉をスタートするかということも重要でした。買収交渉とは、我々の提案に対しきちんと納得していただくということなんです。「売る」という意思決定をするのは難しいことですから。私のポリシーとして、敵対的なアプローチは絶対やりません。ですので、今回は敵対的なアプローチではなかったということです。

今回のディールでウェバーさんは世界で最も有名な経営者の1人になるでしょう。こうなると、他の企業から「うちに来てほしい」というアプローチが増えるのではないですか。

ウェバー:タケダでは2025年までに実現を目指す未来の姿として、「ビジョン2025」を掲げています。私はそれまではタケダにいるとかねて言ってきました。そして、その考えは変わりません。むしろ、今の方がより長期的にコミットしています。私は有名になるために(社長に)なっているわけではないので(笑)。今回の買収もタケダにとって正しいと思ったからやったのです。

 もちろんストレスもたくさんある仕事ですけれど。個人的には、難しいしタフな仕事でしたが、タケダにとって正しいと思ったからやったのです。

2025年より前に辞めるということがあれば、ディナーをご馳走して下さい。

ウェバー:もちろんです(笑)。私がレストランを選びますよ。

インタビューの全文は5月21日号の『日経ビジネス』、『日経ビジネスDigital』で公開します。

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