「コミュニケーションを取る=仲良くなる」ではない

今年も多くの企業に新入社員が入ってきました。年の離れた若い社員とどう接していいかわからないという経営者やリーダーは多いと思います。若者が集まる町工場を実現した諏訪さんから何かアドバイスするとしたらどういうことでしょう。

諏訪:まずは新人とコミュニケーションを取ることが大事になりますが、コミュニケーションを「仲良くなること」と勘違いしている人が多いように思います。経営者がやるべきは、新人の性格や本質を見極め、技能を高めるために、コミュニケーションというツールを使いこなすこと。この目的をきちんと押さえないと。

 私と同じ2代目の経営者の中にもいるんですよ。「我が社はコミュニケーションを大事にしているから、休日にも社員と一緒に過ごす機会をつくっている」とか「新人との飲みニケーションを心がけている」という人が。でも、それって経営者やリーダーの自己満足に過ぎないと思う。押しつけですよね。若い社員にとって社長や幹部というのは気を使わなくてはいけない相手。オフまで一緒にいるとなったらストレス以外の何物でもありません。社員との間には適度な距離感を取ることが大事だと思います。

諏訪さんはオンとオフを分けているということですか。例えばフェイスブックやツイッター、ラインなどで社員とつながることもしていないのですか。

諏訪:いっさいしていません。飲みニケーションもしない。オフの場での交流は若い社員さん同士でやってもらえばいい。社長はそのためのお金を出すぐらいでちょうどいいんです。といっても、職場にいる間は、新人を含め、若い社員に積極的に話しかけるようにしています。彼らが何に興味があるのかを聞き出して、その話を広げていきます。興味のあるものなら、話が弾みますから。

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