解決策を求め、石和健康ランドでは忙しさを「見える化」することにした。まず、始めたのが、15分単位で1日の仕事内容を全て書き出してもらうことだ。
15分単位で書き出す
例えば、フロント業務の担当者はこう記入する。
「午前8時台
30分はフロント業務
15分は朝礼
15分は大広間の応援」
さまざまな持ち場がある同施設では、他部署の応援をすることがよくある。自部署の仕事内容、他部署の応援内容、それらを退社時に15分単位で手書きする。
この書き出し表の実物が、図1だ。1時間を「1」とし、45分間は「0.75」、30分間は「0.5」、15分間は「0.25」と表記する。1日の作業内容を忘れないように都度、メモを取る社員もいるが、さほどの手間ではない。これにより、正社員41人、パートなどを含めると100人以上いる従業員の働き方が分かるようになった。

他部署の応援、ミーティングなどにかけた時間は別表に記入
ただしこの表だけでは、社員の「忙しさ」までは分からない。そこでこれを基礎データとし、あらゆるアプローチから分析する。
図2を見ていただきたい。これは時間帯別で、1日の受付人数とフロントの従業員数を比較したものだ。
受付人数が少ないのに、フロント人数が多かった時間帯はどこか。その逆で、受付人数が多いのにフロント人数が少なかった時間帯はないか。そうしたギャップを見つけるには、もってこいの図だ。

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