米ウォール・ストリート・ジャーナルは6月16日、新型コロナウイルスの流行がワクチンの普及により収まりつつあるものの、完全に消えることはなさそうだと報じた。米国でワクチンを接種した人の割合は約44%に上り、新規感染者数は7日間移動平均で1万3560人、死者数は同339人と、流行が始まって以来の最低水準となっている。ただ専門家が懸念するのは、米国内の地域によってワクチン接種率が大きく異なること。接種率の低い地域は集団免疫が得られず引き続き注意が必要になるうえ、海外で感染が広がることでさらに危険な変異種が登場する恐れもある。「ワクチン接種を拒む人が居続ける限り、(ウイルスも)居続ける」と米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長。接種率の低い地域でいかに感染をコントロールするかがカギになるという。