米ニューヨーク・タイムズは3月30日、スエズ運河でのコンテナ船座礁が船舶の巨大化が抱える課題を露呈させたと報じた。座礁したコンテナ船「エバーギブン」は全長が米ニューヨークのエンパイアステートビルよりも長く、2万世帯分の家具を搭載できるほど巨大だ。製造のグローバル化が1980年代に進むのと同時にそれを運ぶ船舶の巨大化も進み、80年代には船舶の平均サイズが28%、90年代には36%も拡大した。2006年にはコンテナ船世界最大手のAPモラー・マースク(デンマーク)が1万5000ものコンテナを搭載できる、当時の平均サイズの70%も大きな「エマ・マースク」を発表。現在は最も大きな船舶で2万4000のコンテナを積める。巨大化は運送費の低コスト化につながるものの、近ごろは巨大な船舶に合わせて港や運河の拡張工事に数十億ドル規模のコストが必要になるケースが増えてきている。識者は「巨大化による規模の経済効果も薄れてきている」と指摘する。