若年層や女性など、新たな顧客層の獲得で市場が活性化しているゴルフ。ファッションにも変化の兆しが出ている。
スーツに見えますが、ゴルフウエアです──。本間ゴルフ(東京・港)は、スーツに見える作業着で人気のブランド「WWS」を展開するオアシスライフスタイルグループ(東京・港)とゴルフウエアを共同開発した。
2022年、仕事帰りでもプレーできるジャケットとパンツをオンラインや本間ゴルフの店舗で販売。「通勤前、仕事後に練習場に行くのに着用する人もいて、想定の3倍ほどの売れ行き」(オアシスライフスタイルグループの素原勇人部長)という。

本間ゴルフ商品企画部の福濱利明氏は「老舗ブランドなので年配が主な顧客。若い人に人気のブランドとのコラボレーションで我々に対する若年層の認知度を向上させたかった」と狙いを語る。
共同開発は2年ほど前から始まった。「そもそも『スーツ姿でゴルフ』というスタイルを提唱していいのか」などについて関係者で議論。ジャケットの襟を立ててボタンで留められるようにするなど工夫した。プレー中にゴルフティーやマーカーなどを何度も取り出すため、ポケットを増やし、ティーとマーカーがそれぞれ収容できる専用ポケットも装着した。

「伸縮性のある素材を使っているため、『着やすい』と年配層も購入している」と福濱氏。本間ゴルフは23年1月、「和テイスト」の日本橋店(東京・中央)を開店し、訪日客需要の取り込みも狙う。22年秋からは、おしゃれな女性ゴルファー向けの高価格帯のゴルフセット(約40万円)の販売を始めており、幅広い顧客の獲得を目指している。
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