ChatGPTに代表される「生成AI(人工知能)」は既に私たちの身近なサービスに生かされている。2023年3月14日に米OpenAI(オープンAI)が発表したばかりの大規模言語モデルの最新版「GPT-4」は、米国の司法試験で上位10%のスコアで合格できるなど、以前に比べ驚異的な性能向上が実現されたほか、画像も認識できるようになった。本誌はそのGPT-4を搭載したアプリを、いち早く取材していた。その実力はいかに。
そのアプリとは、オープンAIが出資する米Speakeasy Labs(スピークイージーラボス)が手掛ける英会話学習アプリ「Speak」だ。基本的な機能は、ユーザーがスマホなどの端末に話しかけると、音声認識して判定してくれるというもの。うまく単語を並べて発音しないと認識してくれないので、何度も練習することで英語が上達するという仕組みだ。
オープンAIの技術は、アプリ内の学習プログラムのうちの1つ「AI講師」に使われている。アプリが認識したユーザーの英語を分析し、内容に応じて適切な会話の返事や採点をフィードバックするのだ。
具体的に見ていこう。「AI講師」機能は、「会話の場面や状況を限定した短いロールプレー」と「大まかなテーマを設定したフリートーク」に分かれる。「ロールプレー」の中には例えば「ハンバーガー屋で注文する」という目標があり、スタートボタンをタップすると、「What can I get for you?(何にしますか?)」と店員役のアプリのAIが聞いてくる。そして「初めてです。どんなメニューがありますか?」「支払いはカードで」といった会話を交わしていくと、スマホの画面には音声認識された会話が順々に表示されていく。発言に応じた返答はまさに自然だ。
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