トラックドライバーの残業規制導入で荷物が運びきれなくなる「2024年問題」。それだけではなく、物流倉庫でも人手不足への懸念が高まっている。以前、自動運転タクシーの開発に力を入れていたZMP(東京・文京)は、倉庫内で自動走行する物流支援ロボ事業に軸足を移した。今後はラストワンマイルの宅配でも無人配送ロボやドローンの活用が進みそうだ。

■この連載ここまで
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 ドライバーなしで自動走行する「ロボットタクシー」の商用運行が、米国と中国で相次いで始まった。しかし2018年8月、世界初の自動運転タクシーの公道営業実証実験が行われたのは日本。それも大手町と六本木の間という東京の中心部でのことだった。技術を開発したのは自動運転のスタートアップ・ZMP(東京・文京)だ。

 しかしその後の動きは聞かない。実は今、ZMPの自動運転技術は倉庫内で活用されている。谷口恒社長は「20年の東京五輪に合わせてロボットタクシーの実用化を目指していたが、18年の実証実験の際に安全確保のためにドライバーの同乗が必要と言われ、公道でのビジネス化には相当な時間がかかると判断した」と振り返る。そこで、14年に参入していた物流分野へと本格的に軸足を移した。

物流分野での自動運転に軸足を移したZMP(東京・文京)の谷口恒社長(写真=古立康三)
物流分野での自動運転に軸足を移したZMP(東京・文京)の谷口恒社長(写真=古立康三)

 倉庫内は私有地のため、自動運転を実施するハードルは公道と比べて低い。人手不足を解決したいというニーズもある。事業規模が小さいベンチャーであるZMPにとっては、注目は集めるが利益を生まない自動運転タクシーよりも、手堅く売り上げを確保できる物流の自動化ソリューションのほうが重要だった。

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