2023年の日本経済を巡ってビジネスパーソンが押さえるべき悲観の「リスクシナリオ」。今回は米ツイッターや米メタ(旧フェイスブック)などの大規模リストラに揺れるテクノロジー業界の行方を探る。日本のスタートアップも大きな岐路に立っている。

■連載ラインアップ
大胆予測2023:台湾有事に備えよ 兵糧攻めで日本に打撃
米国と中国の巨大戦力が対峙 日本揺るがす台湾有事の最悪シナリオ
ウクライナがロシアに勝つ エモット氏「プーチン氏の権力の最後」
油断できぬ為替、1ドル=150円が日常に 日本に構造的な売り圧力
踊らぬ消費、値上げと賃金伸び悩みの板挟み 力不足のインバウンド
・テック業界浮上せず 高成長神話陰りバブル崩壊、株価「二番底」も(今回)
米中の弱体化で混沌の時代へ ブレマー氏「日本の利上げは難題」
自動車:造れば売れる市場に景気後退の影 それでも進むEVシフト
電機:家電値上げで問われる付加価値 半導体は調整局面も投資堅調
ネット・通信:GAFAMは縮小均衡へ 楽天モバイルの正念場続く
小売り:値上げラッシュが個人消費に影 宅配サービスで陣取り合戦
外食・飲料:飲食店に優勝劣敗の荒波 一部は「協力金でふぬけに」
航空・鉄道・ホテル:脱コロナで回復も景気変調や人手不足に不安

イーロン・マスク氏は買収した米ツイッターの収益性が低いとして大規模リストラを実施。これに反発する従業員が集団提訴する事態に(写真:AP/アフロ)
イーロン・マスク氏は買収した米ツイッターの収益性が低いとして大規模リストラを実施。これに反発する従業員が集団提訴する事態に(写真:AP/アフロ)

 米国の物価上昇は、成長期待を集めてきたテクノロジー業界を大いに揺さぶった。米連邦準備理事会(FRB)が利上げで対応すると米S&P500種株価指数は急落し、2022年初めから秋までに2割超も下げた。米シリコンバレーは「テックバブル崩壊」という重たい空気に包まれた。

 深刻なダメージを受けたのが、未上場のスタートアップだ。スタートアップの企業価値は、似た事業を展開する上場企業の株価と連動するため、テックバブル崩壊の影響をもろに受けた。見逃せないのは、ソフトバンクグループ(SBG)や米タイガー・グローバル・マネジメントといった巨大ファンドの存在がバブルの反動を大きくしたことだ。

 「千三つ(1000社に3社しか成功しない)」といわれるスタートアップの世界だが、上場が近い企業は製品やサービスがある程度整っている。かつ、大手より革新的なサービスを持っているため、これまでスタートアップ投資を手掛けていなかったSBGなどがその成長力を取り込もうと、巨額の資金を投じてきた。

「ツーリスト」投資家は退場

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この記事はシリーズ「大胆予測2023~リスクはどこに」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。