LINEと傘下にヤフーを持つZホールディングスという、国内でも有数のインターネット企業との経営統合で市場がわいた2021年。あれから約2年がたち、同陣営はさらに一歩踏み込んだ融合へと歩を進めることとなった。23年度中をめどに純粋持ち株会社であるZHDと、傘下のヤフーとLINEの3社を合併する方針を明らかにしている。
矢継ぎ早にサービスを開発しては市場に投入してきたLINEだが、Zホールディングスとの経営統合以降、鳴りを潜めていた。LINEは“らしさ”を取り戻せるのか。LINEで人事部門を担当する稲垣あゆみ上級執行役員に聞いた(取材は2023年1月24日)。

2011年に対話アプリ「LINE」がリリースされてから10年以上がたちました。今後2030年に向けて、どのような人材戦略を取っていきますか。
LINE上級執行役員・稲垣あゆみ氏(以下、稲垣氏):正直、先過ぎてよく分からないんですよね(笑)。LINEは16年に東証1部に上場しましたが(※編集部注:20年12月に上場廃止)、その際も社内は大混乱。「1カ月後もどうなっているのか分からないのに、1年後なんて分かるわけない」って。1年後までの経営計画を発表しなくてはいけなかったのですが。
今でこそ会社の規模も大きくなり、3年先くらいまでの計画は出すようになりましたが、それでも10年先を見据えて動くことはありません。おそらくこの業界特有のスピード、そしてLINEのカルチャーが背景にあるんだと思います。
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