会社のカルチャーや方針は中長期的にアップデート
なぜ大企業からメルカリに参画したのでしょうか。CHROとして進めてきた施策について教えてください。
木下氏:私自身は約4年前までは米国の電気事業をルーツとする複合企業の米ゼネラル・エレクトリック(GE)におり、マレーシアのクアラルンプールにて4年間、およそ70カ国から来た人材と共に働いてきました。メルカリに入ろうと思ったのは、メルカリ幹部の米国事業への熱い思いを聞き、経験が助けになるのではと考えたためです。
メルカリに入社して驚いたことは、グローバル化に対する、経営陣と現場との認識の違いでした。経営陣は海外人材を採用することに積極的だったのに対して、現場レベルでは不安が見て取れました。実際に来日した外国人も現場の不安を感知したのか「自分たちは来てもよかったのでしょうか?」という感じだったんです(笑)。
多国籍企業のGEでは当然だったダイバーシティー(多様性)推進ですが、当時のメルカリではその必要性や意義があまり浸透していませんでした。そこで、山田(進太郎)社長と一緒に「Culture Doc(カルチャードック)」を作成しました。カルチャードックとは、メルカリの組織や人に対する考え方をガイドラインとして言語化したものです。会社のカルチャーや方針は、短期的な環境変化というよりは自分たちの意思で中長期的にアップデートするものだと認識しています。このアップデートはCHROとしての大きなミッションです。
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