「親の介護」と聞いただけで、目をそらしたくなる。あるいは、せっかく親のために介護をしているのに、感謝されず、自分もキツい言葉を投げてしまう。
それは、あなたが「介護=親孝行=親のそばにいる」ことだ、と思っているからかもしれません。介護を介して自分が愛する親を憎んでしまうことは、残念ながらよくある話です。そんなお互いに辛い状況に陥る前に、あえて「親不孝介護のススメ」をさせてください。介護の常識は、日常の、そして仕事の常識とは大きく違うのです。
「親と距離を取る」、第三者から見たら『親不孝』に見えるやり方こそ、実は正しい親の介護です。関係ない人が何を言おうが放っておきましょう。そもそも、子どものあなたが朗らかに、家族と暮らし、仕事に励んでいる姿こそが一番の「親孝行」ではないでしょうか。
ブリヂストン、電通などの大手企業の社員の介護コンサルティングを行っているNPO法人となりのかいご代表、川内潤さんがその体験から語る「親不孝介護」。人事・労務関係の方にとっては、介護離職防止に直結するノウハウが山盛りです。公私にわたってぜひ、お役立てください。2022年前半までの内容を収録している単行本はこちら→『親不孝介護 距離を取るからうまくいく』
※川内さんのお話はこれまで、松浦晋也さんの「介護生活敗戦記 (2019年2月28日以降)」を引き継ぐ形で掲載してきましたが、書籍刊行を機会にコラムとして独立いたしました。