折しもの米中対立で世界経済が不安定になる中、ロシアのウクライナ侵攻が勃発。中国は着々と権力の拡張に向けた活動を続けている。「歴史的に重要」と見られている、2022年10月16日に開催される5年に1度の中国共産党第20回全国代表大会を契機に、政治・外交・経済・軍事の各論点について、気鋭の中国研究者4人が中国の「現在地とこれから」を5回にわたって総括する。(写真=China Photos/Getty Images)
シリーズ
中国は力をどう使うのか

全5回
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#1
中国の国際秩序観と「ディスコースパワー」
経済的成功をつうじて国力が増大した中国は、大国としての意識を強め、自国の経済成長と安全を維持するために必要な環境を構築する外交を推しすすめている。現在の指導部は、これを「大国外交」という。
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#2
中国指導部は、創造的破壊を抱きしめられるのか 中国のトリレンマ
日本と中国は、隣国として2000年の交流の歴史を持っている。しかし、ここ100年ほどは共存のあり方を見つけるのに苦労し続け、ごく最近も改めて緊張感が高まっている。
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#3
科学技術大国 中国が抱える深刻なジレンマ
中国が科学技術強国になるために何が必要なのであろうか。中国の研究者らによれば、科学技術大国と自認する2017年でも、人口当たりの各指標や伝統的な科学賞の獲得数の点では世界の科学技術強国に至っていないという。
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#4
南シナ海での中国の軍事戦略がもたらす悪夢
米中の対立はますます激しさを増している。米中の「新冷戦」の発端となった南シナ海への中国の進出は、今後どのように展開するのだろうか。
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#5
中国「2つの奇跡」と終わらぬ模索 一党支配の正統性
政治体制の存続を考えるうえで、その最も根源的な問いとは何か。それは、国民はどの様に支配の正統性を与えているのか、である。
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全8回