2022年8月に逝去した京セラ創業者の稲盛和夫氏。「どうすれば会社経営がうまくいくのか」という経営の原理原則をまとめた「経営12カ条」を自身の言葉で解説する書籍の発行準備を進めていた。同書の内容を基に、稲盛経営の集大成ともいうべき12の経営の原理原則を一つずつ紹介していく本連載。今回は第3条「強烈な願望を心に抱く」。

精神論だと笑われるかもしれませんが、極端に言えば、心に抱く思い、願望がわれわれの人生を決めるのだと思います。あなたがいま歩いている人生は、あなたが心に描いたとおりのものです。
ともすると、自分が歩いている人生を、他人任せにしている人がいます。自分自身がつくったものだとは思わず、いろいろなことがあっていまの人生になっていると思いがちですが、そうではありません。まさにあなたの心が招いたもの、あなたの思いが、現在のあなたをつくっているのです。
そういう意味では、どのような思いを心に抱くのかが一番大事です。
こうした思いについて、思い出すことがあります。京セラを創業して、まだ間もないころだったと思います。どうすれば経営がうまくいくのかわからなかった私は、松下幸之助さんが出されていた小冊子『PHP』を買って読んでいました。従業員と輪読もし、経営の何たるかを少しでもかじろうと思っていたわけです。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1838文字 / 全文2415文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「稲盛和夫の経営12カ条」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?