米テスラで2006年から約11年間、電池セルの活用戦略の立案と導入、日本などアジアのサプライヤーとの調達交渉を担当したキーパーソンがいる。米電池素材開発ベンチャー、シラ バイスプレジデントのカート・ケルティー氏だ。間近で「イーロン・マスク流」を見続けてきた同氏がインタビューに応じた。
■連載予定(タイトルや回数は変わる可能性があります)
・ツイッター買収問題、マスクの訴訟戦略を立案した「知恵袋」
・マスク氏を裏で支える「7人のサムライ」
・米レッドウッド・マテリアルズCEO ジェービー・ストローベル氏に聞く
・電池素材開発ベンチャーの米シラ バイスプレジデント カート・ケルティー氏に聞く(今回)
・「信仰者」が米国で急増中 熱狂×ユーチューブで拡散する「マスク教」
・異端のリーダーはこう生まれた 周囲を翻弄する「天使」と「悪魔」の人生
・広がるマスク流リーダーシップ 21世紀のハワード・ヒューズか
米テスラで2006年3月から17年8月までの約11年間、ジェービー(・ストローベル氏)と共に電池セルの活用戦略の立案と導入、日本などアジアのサプライヤーとの調達交渉を担当した。携わった車種はロードスター、モデルS、モデルXとモデル3の初期出荷まで。その間、たくさんの優秀な同僚がイーロンに解雇を言い渡されたりイーロンと口論になって辞職したりした。
「会社を去るべきではない」と感じる人材もいた。例えば、16年7月まで製造・調達・自動化担当バイスプレジデントだったグレッグ・レイチョウもその一人だ。グレッグがイーロンにモデルSの生産ラインの状況説明をしていたときのこと。当時、車両の窓の動作に不具合があり出荷が滞っていたため、工程の前でああでもないこうでもないと議論していると、近くにいた現場のスタッフが「こうすればいい」と直してみせた。

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