5年に一度開催される中国共産党の党大会が10月16日に開幕した。習近平政権が「異例」となる3期目に突入する。「習近平1強」がより強まる格好だが、その弊害は中国経済にも影響を与えかねない。

中国共産党大会で活動報告する習近平総書記(国家主席、写真=新華社/アフロ)
中国共産党大会で活動報告する習近平総書記(国家主席、写真=新華社/アフロ)

 「2035年までに『社会主義現代化』をほぼ実現し、35年から今世紀半ばまでの期間で『社会主義現代化強国』にしていく。今後5年は、社会主義現代化国家の全面的な構築が始まる重要な時期だ」

 10月16日に中国北京で開幕した中国共産党の第20回党大会。開幕式で自ら活動報告をした習近平総書記(国家主席)は、今後の政策運営の重要性をこう語り、自らの続投を示唆した。

習政権の3期目入りは確実に

 党大会は5年に1度開かれ、中国共産党の指導体制や基本方針を決める。第20回党大会では、12年から共産党トップを務めてきた習氏が「異例」ともいえる3期目に突入するかどうかが1つの焦点となっていた。

 今回、初日に行う活動報告の起草チームのトップを習氏自らが務めた。過去に総書記が交代した党大会では、次の指導者が起草を主導するのが慣例だ。冒頭の発言を含め、習氏の3期目突入は確実になったといえる。

 続投が確実になった余裕なのか、活動報告を行った習氏は強気の主張を繰り返した。過去5年間の振り返りでは、貧困脱却や小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的完成を推進したことを上げたほか、新型コロナウイルスの封じ込めを狙う「ゼロコロナ政策」を堅持し、感染症対策と経済や社会発展を両立したことを話した。

 今後については、自らが主導する「共同富裕(ともに豊かになる)」を追求していく考えを強調。習氏は「低所得者の所得を増やし、中間層を拡大し、所得分配機能をルール化していく」と語った。台湾問題については「中国人自身のことで、中国人が自分で決めなくてはいけない。決して武力行使の放棄はしない」と強気の姿勢を示した。

 党大会閉幕後の23日には、新たな最高指導部が発足する見通し。「習派」である丁薛祥・党中央弁公庁主任などの最高指導部入りも取りざたされており、習氏の権力基盤は盤石となる可能性が高い。

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