ビエニエクさんのように、ドイツでEVを購入する場合は政府からの補助金が購入の大きな助けになっている。

 ドイツ在住のカリンさんは、21年7月にVWの「ID.3」を3万2000ユーロ(約450万円)で購入した。VWから3500ユーロ、ドイツ政府から6000ユーロの補助を受けた。

VWのEV「ID.3」を購入したカリンさん。自宅の充電機器もドイツ政府の補助を受けて購入した
VWのEV「ID.3」を購入したカリンさん。自宅の充電機器もドイツ政府の補助を受けて購入した

 通勤のために毎日使っており、乗り心地の良い点もうれしい点だった。EVはエンジン音がないため静かでストレスが少ないという。また加速が良く、ガソリン車やディーゼル車を楽に追い越せる。

 主に政府の支援を受けて購入した自宅の機器で充電しており、満充電には4時間半かかる。航続距離が250kmほどであるのが課題だが、充電インフラには満足しており、次もEVを購入したいと考えている。

ドイツ北部在住のヤン・ミヒャエル・ヘスさんは社用車としてテスラのモデル3を購入した
ドイツ北部在住のヤン・ミヒャエル・ヘスさんは社用車としてテスラのモデル3を購入した

 欧州でもテスラの人気は非常に高い。ドイツ北部在住のヤン・ミヒャエル・ヘスさんは、21年1月に社用車としてモデル3を購入し、2月に納車された。5万7680ユーロ(約800万円)で購入し、テスラから3000ユーロ、ドイツ政府から6000ユーロの補助を受けた。

 ヘスさんは、サステナビリティーがテーマのスタートアップ向けカンファレンスを企画・開催する会社「エコサミット」を経営し、同分野でのテクノロジーに関心が高い。「以前からEVに関心がありテスラのファンだが、これまでは価格が高すぎた。手に入る価格だったモデル3が発売されて飛びついた」と話す。19年6月にモデル3を購入し、2台目のモデル3となる。1台目は長距離ドライブの際に充電の不安があったので、1回の充電で長い距離を走行できる現在のモデル3に切り替えた。モデル3の前は、メルセデスのAクラスに19年間乗り続けた。

 小学生の息子を学校に送迎するためや、買い物のために毎日のようにモデル3を利用しているが、充電で困ることはほとんどないという。特にテスラのスーパーチャージャーは非常に便利で、プラグインするだけで充電と自動払いができる。また充電価格も安いため、常にスーパーチャージャーを利用しているという。

 ヘスさんはEVの利便性を強く実感している。「レンタカーを借りる際に、EVの選択肢がないのが困る。今後はEV以外を購入するつもりはなく、補助金がなくても間違いなくEVを選ぶ」と話す。

12万キロ以上テスラを走らせたユーザーも

 ドイツ北部在住のマルティン・ウィルヘルムさんは、ドイツの中でもいち早くテスラのユーザーになった。14年にモデルSを購入。熱心なテスラ愛好家であり、当時は補助金がなかったが11万5000ユーロ(約1590万円)で購入した。

 ウィルヘルムさんは既に12万7000kmも走行しているが、「故障したことはほとんどない」と話す。充電は自宅とオフィスのほか、テスラのスーパーチャージャーを利用しており、充電を待ったこともほとんどないそうだ。

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