男性の育休取得率3割の目標達成に向け、国は4月から改正育児・介護休業法を順次施行している。足元の取得率は約14%とまだまだ低水準だが、そんな中でも法改正に先駆けて育休推進に取り組む中小企業やスタートアップがある。男女ともに働きやすい社会をつくれるか。

■連載予定(タイトルや回数は変わる可能性があります)
(1)男性育休は怖くない、積水ハウスは4年弱で1000人以上取得
(2)中小企業でも男性育休推進の動き、サカタ製作所は取得率100%(今回)
(3)男性育休の普及阻む性別役割意識、「男の生きづらさ」の一因に
(4)男性学の伊藤公雄・京産大教授 「今はメンズ・クライシス」の時代

 「企業や自治体から講演の依頼が殺到している」――。父親の子育て支援事業を展開するNPO法人ファザーリング・ジャパンの安藤哲也代表は今、全国を飛び回っている。講演では男性が育休を取る際の制度やメリットなどを一から説明するという。

企業の管理職も交えた男性育休に関する説明会が増えている(ファザーリング・ジャパンによる講演)
企業の管理職も交えた男性育休に関する説明会が増えている(ファザーリング・ジャパンによる講演)

配慮ある上司は「イクボス」

 安藤氏が講演活動などに忙殺されているのは、4月から改正育児・介護休業法が順次施行されているからだ。改正法は男性が育休を取る際の公的制度の使い勝手を良くしたほか、取得推進に向けて企業に取得率の公表などいくつかの義務を課した。

 取得率を対外的に示すことは大企業にとって一定のインパクトがある。男性社員の育休取得で前例が少ない企業も多く、社内での周知など対応に追われているためだ。安藤氏はある大手電機メーカーでの講演で、部下のワークライフバランスに配慮する上司を「イクボス」と銘打ち、管理職の意識改革が不可欠だと力説した。また、育休取得経験がある社員にも登壇してもらい、仕事復帰後も活躍している例を示した。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1756文字 / 全文2484文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「ダイバーシティと共生社会」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。