朝の目覚めや仕事の息抜きに欠かせないコーヒー。全日本コーヒー協会の統計によると、生豆ベースで見た日本国内におけるコーヒーの年間消費量は2021年、42万3000トンだった。約20年前の39万9000トン(00年)よりも増えている。また消費量を国民1人当たりで見た場合、1週間で平均11.53杯コーヒーを飲んでいる計算になるという。

 1960年代以降、インスタントコーヒーや缶コーヒーの普及とともに日本に広まったコーヒーを飲む習慣は、スターバックスコーヒーに代表されるシアトル系コーヒーチェーンや「厳選した豆を使い一杯ずつ丁寧に淹(い)れる」サードウエーブなど、形を変えながら今でも進化・拡大し続けている。

 中でも、コンビニエンスストアのカウンターコーヒーのヒットは、日本のコーヒー市場を大きく変えた。

 きっかけは2013年1月にセブンイレブンが導入した「セブンカフェ」だった。店内のオリジナル専用機器で1杯ずつ豆をひき、ドリップするコーヒーは、1杯100円ながらも高品質な点が評判を呼んだ。ビジネスパーソンの間で瞬く間に人気商品となり、14年2月に累計販売数が4億5000万杯を超える大ヒット商品となる。

 その後も販売量は右肩上がりで増加し続け、22年2月末には累計70億杯に達した。コーヒーを購入した客がパンや菓子などの軽食を購入するといった相乗効果も生まれており、今やコーヒーはセブンイレブンの基幹商品になっている。その後、セブンの成功に倣えと他のコンビニチェーンがカウンターコーヒーの強化に動いたのは言うまでもない。

このセブンカフェの価格が7月4日から値上がりした。値上げは13年の発売以来初めてだ。ホットコーヒーはレギュラーサイズが100円から110円、ラージサイズが150円から180円になった。夏に欠かせないアイスコーヒーもレギュラーサイズが100円から110円、ラージサイズは180円から210円に。約10~20%程度の値上げである。

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