物質に依存した消費はぜいたく

苅田 そうしたパラダイムシフトが起きるときにデジタルが物質を置き換えていくということになるわけですが、これは代替という形なのでしょうか。あるいは、双方ともに成長して、デジタルと物質が相まって全体の市場がより拡大していくという形なのでしょうか。

「メタバースの発展により、個人の生活や多様な業界でパラダイムシフトが起きる」と言う苅田氏
「メタバースの発展により、個人の生活や多様な業界でパラダイムシフトが起きる」と言う苅田氏
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加藤 少し過激な意見にはなりますが、デジタルに行かざるを得なくなるのかな、と思っています。新型コロナウイルスのパンデミックが起こって家から出られなくなり、基本的に会議はオンラインになりましたよね。人と気軽に会えなくなり、実際に会う感覚を得ることが貴重なことになるわけです。

 つまり、オンラインでもできることを、リアルで行うのは貴重だということ。物質は残りますが、物質に依存した消費というのは基本的にはぜいたくなものになります。ただ、ぜいたくをする時間は限られてくるし、ぜいたくできる人も限られてきます。環境やサステナビリティのことを考えると、どんどんコストが上がっていくはずなので。

 一方で、デジタルを選んだほうが「クール」だという感覚が若い世代、特に10代、20代の間で高まっていくと考えています。そういう大きな変革が起こるので、今までの考え方を捨てないといけないと思います。

「大きな変革が起こるので、今までの考え方を捨てないといけない」と言う加藤氏(真ん中)と、岩渕氏(右)、苅田氏(左)
「大きな変革が起こるので、今までの考え方を捨てないといけない」と言う加藤氏(真ん中)と、岩渕氏(右)、苅田氏(左)
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取材・文/大内孝子 写真/山下陽子

日経BOOKプラス 2023年1月4日付の記事を転載]

『日経ムック BCG デジタル・パラダイムシフト』
日経ムック「BCG デジタル・パラダイムシフト」
AI、Web3、メタバースとデジタルにおける新たな潮流を、世界有数のコンサルティングファームが解説。テクノロジーの急速な進化が経営や経済、社会に与えるインパクトから産業ごとの新たな動きまで、日本固有のDXの課題を明らかにし、将来に向けた可能性を示す。

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