国家公務員の働き方や風土改革に必要な要素は何か。どこをどう変えるべきなのか。国家公務員制度担当相を務めた河野太郎衆院議員に聞いた。

本連載のラインアップ
霞が関人材クライシス 若手官僚はなぜ辞めるのか
脱「ブラック霞が関」へ 見え始めた働き方改革の成果と課題
「個の犠牲」に頼らない霞が関を 立ち上がる民間出身官僚
・河野太郎氏「霞が関に人材が集まらないことの実害は出始めている」(今回)
・官僚だってやりたい仕事がある 2割の時間を「本業外」に
・現役官僚覆面座談会「同窓会で給料の話になったらトイレに行く」
・農水省発、官僚YouTuberの挑戦 「等身大の霞が関」を国民へ
・霞が関を出て光る大局観と課題解決術 企業と日本の活力に
・総務省出身のDeNA岡村社長「官僚の総合力、企業経営で生かせ」

河野太郎氏
河野太郎氏
米ジョージタウン大学卒業。富士ゼロックスや日本端子を経て、1996年衆院選で神奈川15区から初当選。2021年までに9回の当選を果たす。17年外相、19年防衛相。20年9月からは行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当相(規制改革・沖縄及び北方対策)を務めた。(写真:吉成大輔、以下同じ)

キャリア官僚の志望者数に下げ止まりの気配があります。霞が関改革の成果でしょうか。

河野太郎・衆院議員(以下、河野氏):国家公務員採用総合職試験の申込者数が、今年度は6年ぶりに増加しました。ただ新型コロナウイルスの感染拡大がどう影響したか分からないし、そもそも霞が関全体の雰囲気はそれほど改善していません。

 働き方を含め霞が関の改革を阻害しているのは管理職です。自身のやり方に固執し変化を嫌う人が多いため、組織風土をガラッと変える必要があります。例えばDX(デジタルトランスフォーメーション)は局長クラスの意欲が低い省庁ほど進んでいません。

霞が関は人材難に苦しんでいると考えますか。

河野氏:霞が関に良い人材が集まらずに劣化が進んだ実害はすでに出始めています。新型コロナウイルスのワクチン接種の取り組みは、スピード感や判断のあり方において問題が多かったですし、空港での感染防止対応はかなり遅いものでした。感染者の発生届だって、いまだに手書きのファクスで送るケースが残ったままです。

 優秀な人ほど霞が関を去るのは、最近まで残業代も支払われなかったような環境で、キャリア形成の先が読めないからでしょう。民間だと高収入を得られるのに、薄給のブラック職場で働いていたわけです。非効率な国会運営を続けてきた政治の貧困ぶりを猛省しています。

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