霞が関で働く官僚は、職場環境や自らのキャリア、民間人材の採用など一連の改革についてどのように受けとめているのか。現役のキャリア官僚3人に集まってもらい、匿名を前提に本音を語ってもらった。

特集のラインアップ
霞が関人材クライシス 若手官僚はなぜ辞めるのか
脱「ブラック霞が関」へ 見え始めた働き方改革の成果と課題
立ち上がる民間出身官僚 「個の犠牲」に頼らない霞が関へ再出発
河野太郎氏「霞が関に人材が集まらないことの実害は出始めている」
官僚だってやりたい仕事がある 2割の時間を「本業外」に
・40代官僚「同窓会で給料の話になったらトイレに」 覆面座談会(今回)
・官僚YouTuberの挑戦 農水省、バズる広報戦略
・霞が関を出て光る大局観と課題解決術 企業と日本の活力に
・総務省出身のDeNA岡村社長「官僚の総合力、企業経営で生かせ」

皆さんのようなキャリア官僚の志望者数は減少傾向が続いています。なぜだと思いますか。

A氏(国土交通省、30代):ブラックな印象が染みついているのでしょう。もちろん国会対応で忙しいタイミングはありますが、課長からは残業時間をなるべく減らすよう頻繁に言われます。私の部局は風通しも良くなってきていますし、ここ数年で雰囲気がだいぶ変わったと思いますよ。

B氏(総務省、20代):厳しい環境を覚悟して入ったので、ちょっと拍子抜けしているくらいですね。国民からすれば、霞が関に往年のような勢いが感じられず、官僚の存在感が薄らいでいるのではないでしょうか。中にいる私も、やりがいのある職業と自信を持って言い切れないところがあります。

C氏(文部科学省、40代):人気だった時代があったのか、もはや怪しいですよね。1990年代半ばの過剰接待を機にキャリア官僚は「国民の敵」と位置づけられ、閉鎖的な組織性も手伝って「どうせ悪だくみしている」と白い目で見られ続けているわけですから。

 ただ全体の志望者が減っても、その上澄みには能力の高い人材がたくさんいますから、危機感はそれほど強くないというのが本音です。

7倍の報酬でオファー

仕事が厳しいのに、民間企業に比べて薄給ではないですか。

C氏:同窓会に参加して、給料の話題になったらトイレに立ちます(笑)。

B氏:フィンテックベンチャーを起業した友人に月1回は入社を促されています。報酬が今の7倍近くまで上がるし、転職しようか本気で悩んでいます。

A氏:私も似たような経験がありますよ。やせ我慢したことを今は後悔していますが、まだ若いんですからチャレンジしてみたらどうですか。

霞が関でも働き方改革が進んでいます。キャリア官僚にはどのような仕組みが合っているのでしょうか。

B氏:時間を惜しまず仕事に取り組む人は、どの業種にもいるのではないでしょうか。一律に労働時間を削ると、極論かもしれませんが国益を損なう事態になりかねません。働き方を自身で選び、誰からも否定されない仕組みが望ましいでしょう。

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