根本的な考え方が異なっていると、子どもが進学するにつれてそのかい離は広がり、重くなる一方の教育費負担と相まって、家庭不和の火種になりかねません。

 そして、「もう、ここまでお金をかけてきたのだから、途中でやめられない」となってしまいますますお金をかけるようになってしまう。教育費で陥りがちな思考パターンです。

 もちろん、学歴と収入には大きな関係があり、それもこれも「すべては子どもの将来のため」。私も人の親として、そんな親心はよくわかります。

 とはいえ、経済環境も含め、私たち親世代を取り巻く環境は厳しいものです。これからますます不確実な時代になることを考えると、「子どものため」の一世一代の投資も、一度立ち止まって考えてみる必要があるように思います。

教育費を家計の聖域にすることの危険性

 教育は、そのご家庭の考え方や方針次第。私は、「子どもにお金をかけたいのであれば、好きなだけおかけください」とお伝えしています。ただし、「その分、自分たちのリタイアの時期が遅くなったり、老後資金を減らしたりしても構わないという覚悟が必要です」と必ず付け加えています。

 進学コースなどで大きく変動する教育費と違い、老後資金は、生活にかかるお金ですから、どの人にとってもある程度決まった額が必要です。そして、ゆとりある老後を送りたい場合、そのための上乗せ分も考えておかねばなりません。

 結婚して子どもを持つ人生を送る人の、“貯め時”は3回のみ。1回目は「結婚して子どもが生まれるまで」、2回目は「子どもが就学するまで」、3回目は「子ども(末子)が大学等を卒業してからリタリアするまで」。泣いても笑ってもこの3回しかありません。

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