シリーズ
現代は、VUCA（Volatility＝変動性・Uncertainty＝不確実性・Complexity＝複雑性・Ambiguity＝曖昧性）時代と呼ばれる。非常に変化が激しく、速く、先行きが不透明で、未来を予測することが困難な状況だ。
プロダクトやサービスのライフサイクルが急速に短くなる中で、企業は新たな事業の開発や創出に取り組み、次の柱を生み出さなければならない。日本企業が新規事業の成功確率を高めるためには何をすればいいのだろうか。新規事業開発やオープンイノベーションの専門家である筆者が、そのノウハウを伝授する。（写真：Shutterstock）
前回の記事では、新規事業開発において鋭い洞察力を発揮して課題を発見するための4つの調査手法について紹介しました。今回は解決すべき課題を定義する手法を紹介します。
新規事業開発において、鋭い洞察力を発揮して課題を発見するための4つの調査手法について紹介します。
新規事業開発における最初の検証項目に当たる「顧客と課題」について解説します。
事業開発の最初の段階であるConcept（事業構想）フェーズ。この段階で考えるべき大きな2つの軸について解説します。
前回は、事業開発の全体像から大きく3つのフェーズに分ける点を説明しました。今回は、新規事業開発における7つの検証項目と10のプロセスを紹介します。
今回からは、新規事業開発に伴う不確実性をコントロールするための事業開発プロセスと、その進捗や成果を正しく管理・評価しながら「再現性の高い新規事業開発」を実行するマネジメント方法について解説していきます。
企業内で蓄積すべき新規事業開発の知見やノウハウは大きく2つに分かれます。1つ目は、どの企業にも共通して適用できる汎用性の高いもの。2つ目は、その企業内においてのみ有効な汎用性の低いものです。
成功確度や成長への期待値が低い事業は「適切に見極めて早めに撤退し、浮いた経営資源や蓄積された経験やノウハウを、より期待値が高い新規事業や次なる挑戦に積極的に投下していく」ことが不可欠になります。それこそが良質な挑戦の量産…
イノベーター人材の能力や成果を最大化できるように支援するには、各プロセスにおいて彼らがどのような壁や課題に直面し、その時にどのような思考や感情を抱えることになるのかを知り、共感することが重要です。
どのようにしてイノベーター人材を発掘・配置していけばよいのでしょうか。ポイントは候補人材の「志向性」に基づいて母集団を分類し、そこからそれぞれの「資質」で適性を見抜くことです。
新規事業のリーダーに適した人材＝イノベーター人材をどう発掘し、配置していけばよいのか。最初に取り組むべきは、自社における新規事業開発のリーダーにふさわしいイノベーター人材やイノベーター候補人材に求められる要件や定義を明確…
IRM（イノベーター・リレーションシップ・マネジメント）をより適切に実践していくには、新規事業開発チームやイノベーター人材の活動を、客観的な立場で支援できる「IRMの実践主体」（部署や担当者）を設けることが重要です。
社内外のイノベーター人材と良好な関係性を構築し、その能力や成果を最大化できるように支援するという考え方を、組織の根底に根付かせることが重要です。
質の高い挑戦を量産し、それを再現性高く継続して実行するために必要な「組織と人材」とは。
「イノベーションは狙って起こすのではなく、イノベーションを阻害する要因を排除することで、中長期的にイノベーションが起きやすい環境や条件を整えることでしか再現性を高めることはできないというのが筆者の持論です」
近年、画期的な新規事業開発アプローチとして、日本企業に多く取り入れられたオープンイノベーション。だが、そこから事業化に至り、成功事例と呼べるような事業が生まれているケースはまだまだ少ない。なぜか。
前回は、新規事業開発アプローチとして6つのパターンを紹介しました。今回は、アプローチそれぞれの項目についてひもといていきましょう。
予測が難しくそのとおりにならないことも多いのが新規事業ではありますが、一度目安を決めた上で事業を推進しながら最適化していく姿勢を持つことが重要です。
可能な限りの分析をつくした上で、自社が取り組む新規事業のテーマや領域を検討する際にはどうすればいいのか。有用な4×4のマトリクスを紹介しよう。
現状の既存事業が持続的な改善や漸進的な成長を積み重ねたとしても「埋められないギャップ」があれば、それこそが新規事業に取り組む意義となるのです。
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