人も企業もサウナに熱を上げている。ビジネスパーソンが自らと向き合って発想力を高めたり、社員同士や顧客との関係を深めたり……。その存在は、さながら現代の「茶室」だ。サウナの集客力に気付いた企業や自治体は施設や町の魅力を高める手段として活用し始めた。一方で、急速な盛り上がりは危うさもはらんでいる。過熱するサウナ経済圏を解き明かす。(写真:Shutterstock)
シリーズ
現代の茶室、サウナ

14回
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サウニスト・小説家の浅田次郎氏「サウナは人生の『余白』をつくる」
「サウナー」、ではなく「サウニスト」を自称する作家・浅田次郎氏。『鉄道員(ぽっぽや)』や『蒼穹の昴』などの名作を生み出してきた氏は「小説の半分はサウナで書いた」と冗談交じりに話すほどのサウナ愛好家。現在のブームをどう見て…
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ロウリュも熱波も 日本のサウナブームに「メトス」あり
サウナ通なら誰もが知っているであろう業界のパイオニア企業がある。1947年設立の老舗、METOS(メトス、東京・中央)だ。ストーブなど機材からコンサルティング、設計・施工までまさにサウナ業界の万屋で、本家本元であるフィン…
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憧れの自宅サウナで毎日ととのいたい! そのお値段は?
これまで11回にわたり、空前のブームを深掘りしてきた特集連載「現代の茶室、サウナ」。ここまでお読みいただくと熱烈な「サウナー」はもちろん、これまであまり親しんでこなかった人も、そろそろ自宅にサウナを設置して日常的にととの…
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サウナ機器世界最大手CEO「我々はフェラーリではなくトヨタだ」
フィンランドのサウナ機器世界最大手ハルビアは、世界中でのサウナ需要の高まりを受け、21年12月期の売上高が前期に比べ64%増加した。フィンランドだけでなく、欧州各国や北米で販売を伸ばし、日本での販売にも力を入れている。同…
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コロナ禍で急成長 フィンランドが誇るサウナ機器世界最大手の実力
サウナ大国フィンランドは、サウナ機器世界最大手のハルビアを生み出した。世界中でサウナの需要が高まり、2021年12月期の営業利益は前期比93%増の4730万ユーロ(約65億円)で営業利益率は26%に達する。急成長を遂げる…
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本場フィンランドのサウナで、日本名物の「ととのう」を探す
本場フィンランドでは、人々はどのようにサウナを利用しているのか。どのように「ととのう」感覚を追求しているのか。フィンランドのサウナ事情を追った。
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コロナ禍どこ吹く風のドーミーイン 次の狙いは宿泊外のサウナー
新型コロナウイルス禍で打撃を被ったホテル業界。2021年の平均稼働率が過去最低となる中、ダントツの勝ち組となったホテルがある。共立メンテナンスが全国展開する「ドーミーイン」だ。強さの秘密はサウナ付き大浴場で、出張族や観光…
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ZHDの川邊社長「あなたはサウナなしで生きていけるほど幸せか」
サウナ愛好家として知られる、ヤフーの親会社Zホールディングス(HD)のトップを務める川邊健太郎氏。千葉県館山市に構える自宅にも本格的なサウナを整備した。サウナは「リセット&リラックスの場だ」と力説する。
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氷結湖や鍾乳洞を水風呂に サウナで街おこし 地域経済はととのうか
サウナを観光振興や街おこしの起爆剤にする動きが盛んだ。自然の景観を生かし、地元の風物を感じられるサウナ体験など特色を打ち出す。サウナを熱源に地域経済は「ととのう」か。
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JINSは本社に設置へ ビジネス研ぎ澄ますサウナ、5つの効能
ビジネスシーンでサウナをパフォーマンス向上に役立てる組織や企業が増えている。その効用を認め、オフィスや自宅に設備を整える経営者も多い。その現場に足を運ぶと、サウナが仕事をも「ととのえる」理由が見えてきた。
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下町銭湯をリバイバル、元プロレスラーが熱波 個性派サウナで蘇る
第3次サウナブームの熱気を受け、個性派サウナが続々登場している。銭湯のリブランディングの中でサウナを起用したり、本場欧州のサウナ技能を日本流にローカライズしたりといずれも独創的なアイデアに満ちている。昭和の時代に「おじさ…
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バスもテントも、「SaaS」でサウナもモバイルの時代
温浴業界に「SaaS(サウナ・アズ・ア・サービス)」の波が押し寄せている。車内にサウナを設けたバスやテントなど、どこでもいつでも「ととのえられる」移動式サービスだ。もっとも、SaaSを巡っては法律がビジネスの実態に追いつ…
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「ととのう」ってどういう状態? 今どきのサウナ基礎知識
空前のブームに沸くサウナ業界だが、そもそもサウナにはどういったマナーがあるのか。知っておきたいサウナの入り方の基本に加えて、業界用語「ととのう」とはどういう状況かを紹介する。これを読めば、サウナ愛好家「サウナー」に一歩近…
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[新連載]コロナ禍で苦境の宴会場、「オマケ」のサウナに集う若者が救う
市内で一、二を争う規模を誇る宴会場が収益の柱だった岩手県一関市のとある施設は、新型コロナウイルス禍で売り上げが急減。「このままではすぐにつぶれてしまう」。コロナ禍直前に経営を引き継ぐも、すぐに未曽有の危機に襲われた4代目…
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小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
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徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
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クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
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不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
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菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
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1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
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10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
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河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
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ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
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大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
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グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
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フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
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ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
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テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
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70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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