オーナーは生涯現役が使命。
まだやり残したことがある

 僕がダイエーの会長をやり続けるのは、いわば使命です。「流通業界では創業者がほとんど引退している。中内さんはどうするのか」と聞かれるけれど、それは人それぞれの選択です。僕は生涯現役でやろうと思っています。長男の潤に継がせる考えもありません。それは本人の能力次第ですから。

 福岡ダイエーホークスは昨年、主力投手が抜けたのに優勝できました。「だからダイエーも」と言われるかもしれません。しかし、選手は辞めたり交換してもいいが、オーナーはチェンジできないでしょう。私が生涯現役にこだわるのは、まだやり残していることがあるからです。それは、創業時の「良い品をどんどん安く」という理念を達成していないということです。それができるのは、やはりオーナーしかいないでしょう。

 とはいえ、現場は鳥羽社長ら3人の代表取締役に任せています。僕はCEO(最高経営責任者)ですからCOO(最高執行責任者)とはおのずと役割が違う。会長の私がすることはサゼスチョンだけです。そして、最終的な意思決定は取締役会でやっています。いずれにせよ、オーナーとしては自ら始めた事業について、最後まで責任をとらなければけじめがつかないと思っています。(談)

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