ケース2:ダラダラ残業続きのオフィス

 ミスや事故を無くすという観点からも、生産性の観点からも、必要性のないダラダラ残業はやめて「定時に退勤する」ことは、多くの会社が目標とするべきと考えられます。

 では、どうすれば定時退社が実現できるか。

 まずは、なぜダラダラ残業が常態化するのかを考えてみましょう。

 ・仕事の量が多くて終わらない。
 ・「残業している社員はがんばっている」という雰囲気がある。
 ・上司も残業をしているから帰りづらい。

 などの理由が挙げられます。そして、「残業をする」(定時退勤をしない)。
 その結果は?

 ・仕事が片付いた。
 ・上司から「今日も残業お疲れさま」といわれた。
 ・上司よりも先に帰らずに済んだ。

 行動の結果にメリットがあるため、人はその行動を繰り返します。
 したがって、残業にメリットがあるうちは、定時退勤が習慣化することはありません。

朝礼で定時退勤者を評価

 そこで、条件(理由)と結果をコントロールし、行動を変えることを試みてみましょう。

・終業1時間前に社員の仕事量確認のショートミーティングをする。
・定期的な声かけで仕事量を確認、業務をチームで分担しやすくする。
・上司は必ず定時退勤するというルールを設定する。
・定時退勤を奨励する→定時退勤(残業をしない)→朝礼で前日の定時退勤者を評価。
・ショートミーティングの実施により、翌日に仕事が持ち越されなくなった(持ち越されても問題が発生しなくなった)。

 このように、行動が発生する条件が変わり、結果にメリットが生まれることで定時退勤という新たな行動は繰り返されていくことになります。

「残業はしないこと!」「定時に帰ること!」とただ号令をかけるのではなく、行動のメカニズムをコントロールするわけです。

行動にメリットを持たせることが大きなカギ(写真:Dreaming Poet/Shutterstock.com)
行動にメリットを持たせることが大きなカギ(写真:Dreaming Poet/Shutterstock.com)

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