国内屈指の高収益企業であるキーエンス。自動化投資の加速という追い風もあるが、支えるのは「人づくり」だ。顧客の本質的なニーズを探り出せるよう社員を鍛え上げ、ノウハウを囲い込まないように人事評価も工夫する。1人のスーパースターに頼らない仕組みをどう構築したのか。現場を訪ねた。(写真:今紀之)
シリーズ
解剖キーエンス 最強企業の“人づくり”

20回
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キーエンスの経営が「賃上げの後押しに」 ヒューマンHD佐藤社長
日本のメーカーとして驚異的な高収益と高給与を実現しているキーエンス。その経営の実像に迫った日経ビジネスの書籍『キーエンス解剖 最強企業のメカニズム』が大きな反響を呼んでいる。経営者は本書をどのように読んだのだろうか。発売…
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「日本一給料が高い会社に」 キーエンス創業者が80年代に語った夢
キーエンスの前身、リード電機に1984年1月に中途入社した大川和義氏。後にキーエンスのバーコードリーダーなどの事業部の責任者や人事部のマネジャーなどを歴任した大川氏は、入社初日から、創業者の滝崎武光氏との個人面談でいきな…
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歴史の目撃者が語るキーエンス 「飛び込みなし」は80年代から
「営業利益率55.4%」に「平均年収2183万円」──。驚異の高収益を誇り、時価総額では国内トップ5の常連であるキーエンス。日経ビジネスは、キーエンス社内外の関係者への徹底取材から同社を支える“仕組み”に迫った書籍『キー…
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「キーエンス流」は世界に通じる、海外事業開拓の極意
2022年3月期連結決算では過去最高の売上高を更新し、営業利益率は55%に達したキーエンス。株式時価総額は12兆円を超え、トヨタ自動車、ソニーグループ、NTTに次ぐ国内4位につけている。日経ビジネスLIVEではキーエンス…
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キーエンスの商品開発、ニーズの「強度」見極めが高収益のカギ
キーエンスOBにビジネスの要諦を聞くウェビナーの2回目。商品開発のコンサルティングを手掛けるコンセプト・シナジー代表取締役の高杉康成氏は、潜在ニーズを捉えることで、利益率の高いオンリーワン商品の開発が可能になると指摘する…
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元キーエンスの“営業のプロ”が語る 「仕事ができる人」の共通点
快進撃が止まらないキーエンス。2022年3月期の決算では売上高が過去最高を更新し、営業利益率は55%に達する。キーエンスの強みはどこにあるのか。20年近く同社で活躍したOBの「営業のプロ」が極意を語る記事の2回目では、「…
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元キーエンスの営業の達人 「仕事の親友」作りが商談成功のカギに
快進撃が止まらないキーエンス。2022年3月期の決算では売上高が過去最高を更新し、営業利益率は55%に達する。キーエンスの強みはどこにあるのか。20年近く同社で活躍したOBの「営業のプロ」が営業の極意を語る。
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キーエンスの営業は「ライオンキング型」だから強い
2022年3月期連結決算では過去最高の売上高を更新し、営業利益率は55%に達したキーエンス。株式時価総額は12兆円を超え、トヨタ自動車、ソニーグループ、NTTに次ぐ国内4位につけている。日経ビジネスLIVEではキーエンス…
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「工場ロボット化」請け負う企業連合 仕掛け人はキーエンス卒業生
ロボットを活用した工場自動化を手掛けるロボットSIer(システムインテグレーター)に新星が現れた。Team Cross FA(チームクロスエフエー、略称TXFA)だ。幹事企業7社などでつくる企業連合で、仮想空間に現場を再…
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参加者募集中 キーエンスOBが明かす「強さの根源」
キーエンスの快進撃が止まらない。日経ビジネスLIVEでは5月19日から3回にわたり、キーエンスOBを講師に招いたウェビナーを開催する。最大の強みである「人材」をどう育成し、どのような仕組みで「利益」を積み上げていくのか。…
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キーエンスの流儀は海を越える、半導体不足でも「当日出荷」死守
キーエンスの存在感は海外でも高まる。同社の海外売上高比率は足元で6割近くに達し、ここ10年で約25ポイント上昇した。営業担当者の徹底した教育や受注後の当日出荷など、日本で磨き上げた独自の流儀を武器に海外展開を加速する。
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「キーエンスに過去は不要」色あせぬ滝崎名誉会長の教え
「付加価値」を重視するキーエンスの経営哲学は、以前からほぼ一貫している。創業者で取締役名誉会長の滝崎武光氏は2003年、日経ビジネスの取材に応じていた。会長時代のインタビューで繰り返したのは、顧客から欲しいと言われる前に…
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キーエンス中田社長が断言、「他社にはまねできない」
世界中のありとあらゆる工場の自動化を支えるのがキーエンスだ。新型コロナ禍をものともせず、2022年3月期は最高益更新も見据える。逆境に負けない強い風土を作る極意とは。
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キーエンスは現代の「奇兵隊」 習慣化で弱さ克服
キーエンスの強さは人材だが、一人ひとりが傑出しているわけではない。特徴は「弱さ」を見つめて克服し、組織でのパフォーマンスを高めたことだ。その姿は、江戸時代の常識を覆した「奇兵隊」に通じる。
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三菱商事もうらやむ高年収 驚異の数字が語るキーエンスの実力
平均年収の高さが取り沙汰されるキーエンスだが、時価総額や営業利益率でも多くの日本企業を圧倒する。新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ稼ぐ力も急回復。経営陣の「若さ」も強みになっている。
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ローソンも飛びつくキーエンスのソフト データ分析が次の鉱脈
キーエンスが工場の「外」に飛び出し、ITベンダーのお株を奪おうとしている。 営業活動を効率化するためにデータ分析ソフトを自社開発し、外販も始めた。 現場で役立つ生きた経験則を学びたいと、多くの企業が飛びついている。
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「予定は1分刻み」「接待厳禁」 キーエンスの豆知識
抜群の業績を誇るキーエンスは、その社風も独特だ。一般企業では異質とされる行動も、同社の社員は当たり前にこなす。社員やOB、顧客の証言を基に、知られざる流儀を探った。
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キーエンス 1000本ノックで鍛える営業力、囲い込みは「ダサい」
キーエンスは人材育成手法も独特だ。「ロープレ」で顧客との商談に備え、「外報」を使って予定を分刻みで管理。重要な気づきは「ニーズカード」に記録する。個の能力を高めつつ、情報を全社で共有する文化が組織そのものを強くする。
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キーエンス シェア獲得の武器は神出鬼没の営業パーソン
営業利益率55%を誇るキーエンスの強さの原動力が「直接営業」だ。迅速な対応で他社を圧倒し、ニーズを細かく聞き取って商品を開発。顧客のキーマンの異動情報まで共有し、組織を挙げて売り込みをかける。神出鬼没のキーエンス営業担当…
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驚異の営業利益率55%、時価総額国内3位 キーエンスの強み
キーエンスが2月1日に発表した2021年4~12月期の連結決算は、売上高と営業利益がともに同期間として3年ぶりに過去最高を更新した。新型コロナウイルス禍で、キーエンスの特徴であるデータ分析に基づいた営業手法が強さを見せつ…
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従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
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