総合商社の双日は2021年、新会社「双日プロフェッショナルシェア(東京・千代田、SPS)」を設立した。社員が実現したいことを支援するプラットフォームで、職務(ジョブ)に見合った報酬を支給する「ジョブ型雇用」を採用。専門性を高めてより個性を発揮してもらう狙いもある。
例えば、家庭の事情などで週3日勤務などの柔軟な働き方をしたいという社員は、SPSと雇用契約を結び、双日本社に出向したり、双日から業務委託された仕事を引き受けたりする。フルタイム勤務ではなくなるため賃金は相対的に下がるが、その分、社外の仕事や地域貢献活動に携わることができる。対象は35~55歳だ。
SPSはジョブ型で注目されることが多いが、双日から転籍しても週20時間以上勤務して厚生年金に加入するのを前提としており、双日本社の企業型の確定拠出年金(DC)も引き継げる。
定年は双日が60歳だが、SPSは70歳。ミドルからシニアになる先を見通した仕組みで、SPSの丸山優敏取締役は「多様な働き方のオプションを増やしたかった」と語る。

昨年SPSに移った42歳の村山宏さんは、双日で16年間化学関連などの営業を担当し、3年前から人事部へ。社員のキャリア支援に携わる中、自身の将来も考えるようになった。
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