1990円で発売することで選択肢を広げる

吸水ショーツは機能性や特殊素材の使用もあり高価格な商品も多い中、ユニクロは低価格で発売しました。

ユニクロが1990円で発売した「エアリズム 吸水サニタリーショーツ」
ユニクロが1990円で発売した「エアリズム 吸水サニタリーショーツ」

 1990円という価格にはとてもこだわりました。商品の特性上、洗い替え用に少なくとも2~3枚は常備したい。そう考えたときに、買えない値段にはしたくないと思っていました。高価格帯の他社製品が多い中、ユニクロで販売する意義を考えて1990円という価格設定にしました。

 吸水ショーツに限らず、ブラトップなどほかの商品でも、それぞれ好みと合う、合わないがあります。ただ、ユニクロなら1990円で手に入る。これは、誰かの選択肢を広げることにつながるのではないかと思っています。

これまでのアイテムと異なる反響はありましたか?

 販売サイトのレビューでは、これまで吸水ショーツの使用経験がない人から「初めて買ってみた」と書き込まれているケースが多いです。気になってはいても、なかなか手を出せなかったという層にご購入いただけているようです。

 興味深いと思ったのが、「娘のために購入した」「娘がすごく気に入って履いている」といったコメントがたくさん寄せられていたことです。こうしたコメントはほかの商品ではあまり見受けられないんです。世代を超えた反響が得られたのは、吸水ショーツの特徴的な点だと思います。

女性特有の課題を解決するアイテムを展開する意義を教えてください。

 今回、吸水ショーツという非常に象徴的な商品を発売したため、ユニクロがフェムケア商品に参入と騒がれました。しかし、私たちとしてはこのタイミングで改めて参入したつもりは毛頭ないのです。

 ユニクロはここ数年、「LifeWear」をコンセプトに掲げています。特に女性向けのインナーは体に最も近い商品という点もあって、お客様のためにサポートしていくという思いが商品開発の背景にあります。

 2006年にブラトップ(ブラジャーとタンクトップ一体型の商品)を発売した当時、世の中に類似の商品はありませんでした。ブラトップは服と肌着をオールインワンで提供することで、活動的な女性の生活をサポートできるのではないかという発想から生まれたのです。

 このような発想の商品がもっと進化すれば、女性が日常生活を快適に送るためのサポートができるのではないか。吸水ショーツもその思いから商品化したアイテムです。今回の吸水ショーツだけではなく、基本的なものづくりの考え方として「お客様の生活を支える」ことを重視しています。

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