マウントをとる上司は、泣いて気を引く子どもと同じ

 子どもが大きな声を出して泣くときと同じです。子どもが大声で泣くと、親は周りに迷惑だから、「やめなさい!」といったりします。しかし、こういうときの子どもは注目を求めているのであって、「やめなさい!」と親がかまうのはむしろ逆効果です。大声で泣いていても、そのことに注目しないことです。

「支戦場」でマウントをとる上司は、親の関心を引きたくて泣く子どもと同じ ということですか。

 はい、仕事の場面において有能なのであれば、そのことに注目しなければいけません。パワハラするような上司であっても、仕事に貢献があれば、そのことには注目しないといけないし、仕事で有能であると自信がつけば、わざわざ他の場面で注目を集めようとしなくなるでしょう。

支戦場では相手にしない代わりに、主戦場での貢献を取り上げ、大いに評価し、感謝するということですね。先ほど先生は、「そういうことをしなくても優秀なのだ」ということを伝えたい、とおっしゃっていましたね。その意味が今、わかりました。

 それで一朝一夕に変わるわけではないですが。

 先ほど、まだ十分に力を発揮できていない部下の可能性に注目する、という話をしました。支戦場に部下を呼び出すような人というのも、基本的に自信のない人です。だから、「今回の仕事、すごく驚きました」「わたしもあれくらい、できるようになりたいです」「あなたの助けがあって、うまくいきました。ありがとうございます」といった言葉はかけていくべきでしょう。

 おべっかを使う必要はまったくありません。使ってはいけません。主戦場における、その人の仕事ぶりについて思ったことを、言葉で伝えていけばいいと思います。

出世につながる飲み会を断るべきか?

実は先生、会社の「仲良しグループ」の話でもう一つご相談があるのです。 この前、わたし自身が、例のグループの飲み会に誘われたのですよ。どこの会社にもある話だと思うのですが、「このグループ」に入らないと出世できないというような人間関係があって、この誘いに乗れば、わたしもその輪のなかに入っていくことになるかもしれないし、断れば、まあ、今まで通り、派手な出世とは縁のない人生を送るのでしょう。自分でもバカだと思うのですが、いざ直面すると本当に悩ましい選択で、ちょっと考えこんでしまっています。

 そうですか。わたしにはすごくシンプルに見えます。あなたにとっての答えはシンプルで、「そういう類いの飲み会には参加しない」ではないのですか。

そうでしょうか。

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