バリューを発揮した社員にMVPが贈られる

 同社は「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」というミッション、これを達成するために大切にする3つのバリューを掲げる。「GO BOLD(大胆にやろう)」「ALL FOR ONE(全ては成功のために)」「BE A PRO(プロフェッショナルであれ)」というもの。この3つのバリューは、次のようなことを意味する。

 「GO BOLD」とは、自分のやりたいことを提案して賛同者を得て実行すること、前例のないスケールやスピード感で新しいことに挑戦することだ。たとえ失敗しても、新たなことに挑戦をすれば「GOOD TRY」だと評価されるという。
 「BE A PRO」はそれぞれの分野でプロフェッショナルであると同時に、「学び続ける」ことを目指す。一人ひとりの成長のために、管理職はメンバーを個別にサポートすることが求められる。
 「ALL FOR ONE」の「ONE」とは、ミッションや組織のゴールを指す。その達成のために、みなで力を合わせようという意だ。チームメンバーの誰かに負担が集中しないように互いにサポートして、チームの力を最大化しようというもの。

 こうした価値観を浸透させるために、3カ月に一度、社内でバリューを発揮した社員に対して「GO BOLD賞」「ALL FOR ONE賞」「BE A PRO賞」、そして3ついずれも達成した社員に、MVPが贈られる。

 2019年にMVPを受賞した瀬谷絢子さんの例をみてみよう。弁護士の資格をもちビジネスリーガル部門で活躍する瀬谷さんは、弁護士事務所、事業会社の法務部門を経ての中途入社組。法務部門というと契約書類の法的チェックというイメージがあるかもしれないが、ビジネスリーガルは事業が前進するように法律面からサポートするという、いわば攻めのリーガルの仕事を担う。事業プロジェクトチームと共に仕事を進め「お客様に寄り添う」仕事ができることに魅力を感じて転職を決めたという。

 MVPを受賞した瀬谷さんの仕事のひとつとして、「令和Tシャツ」発売時の法律家としての判断がある。新元号スタートに合わせて「令和」の文字が大きく書かれたTシャツを同社が無料配布するにあたり「転売禁止」とするか否かの判断が求められた。レアものTシャツが高価格で転売されることになると問題だが、瀬谷さんは「お客さまが楽しんで下さった後に、転売に出すとしたら問題はない」とした。法律家としての助言が求められるものの、前例がないプロジェクトでは正解がなく、常に難しい判断が迫られる。

 急成長中の組織は変化の連続で、時にカオスといってもいい状況となり、チーム全体でフォローし合いながら乗り切ってきたという。このあたりが、3つのバリュー発揮として認められたようだ。

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