リユースやアップサイクルされた素材を使った商品は、消費者がその商品の歴史のストーリーを想像するようになると、より魅力的な商品となる。

リサイクル製品に、ストーリーを吹き込む(写真:PIXTA)
リサイクル製品に、ストーリーを吹き込む(写真:PIXTA)

 ゴミを新たな製品に変えるリサイクルは、持続可能な素材の活用方法だ。しかし、自転車のインナーチューブから作られたバッグ、廃船から作られたテーブル、使用済みの蚊帳から作られたノートパソコンのスリーブなど、過去に製品として使用された痕跡が目に見えるアップサイクル商品(捨てられるはずだったものに新たな価値を加えて作られた新製品)のマーケティングは難しい可能性がある。

 過去に製品として使用された痕跡を目にすることで、再利用の過程でエネルギー消費を最小限に抑えることができる、サステナブルな製品であることがわかるかもしれない。しかし、製品・素材の再利用は生産上の特殊な課題があり、一般的に低コストとは言えない。ゴミから作られた製品に高いお金を払うくらいなら、新しい製品にお金を使いたいという消費者が多いのが現状だ。

サステナブル強調で需要減に

 新品と比較する顧客に新品ではなくリサイクル製品を選んでもらうには、どうすればいいだろうか。たしかに、一部の人々は、最も環境に優しい商品を探し求め、それらにより高いお金を払っても構わないと思っている。

 だが、筆者らが携わった最初の調査によると、多くの消費者はそれほどリサイクル製品の購入に積極的ではない。実際、製品のサステナブルな側面を強調することで、明らかに需要が減ってしまうという調査結果もある(参考文献1)。

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