プロジェクト間の意識がバラバラでは失敗を招く(写真=PIXTA)
プロジェクト間の意識がバラバラでは失敗を招く(写真=PIXTA)

ダイナミックな市場、グローバルな危機、そして技術の進歩に対応するため、世界中の企業が迅速な変革を求められている。そのためには複数の変革プロジェクトを並行して進めなければならないが、そこに潜むリスクやプロジェクト間の対立が起こらないようにするために、リーダーはどのように振る舞えばいいのだろうか?

 これまでの組織変革は、1つの変革プロジェクトをどう立ち上げるかに焦点を当ててきた。これは、確かに、変化が少ない安定した時代には理にかなっていた。事業は着実に順を追って計画・実行された。まるで1本の滑走路から離陸する飛行機を、互いに十分な距離を取れるよう1機ずつ指示する航空管制官のような物事の進め方であった。

 しかし、ダイナミックな市場、グローバルな危機、そして技術の進歩に対応するため、組織は迅速な変革を求められるようになり、複数の変革プロジェクトを同時に並行して進めなければならなくなった。

 時間に追われる航空管制官が多くの飛行機を次々と発進させれば、衝突の危険性が著しく高まってしまうだろう。しかし、航空管制官たる変革プロジェクトのリーダーは変革プロジェクトの間の衝突・対立がどのように起こるのか、また、その対立リスクをどのように回避すればよいのか、ほとんど理解していないのが現状だ。

 変革プロジェクト間の相互関係をきちんとマネジメントしなければ、次の3つの理由で全体のパフォーマンスが低下する。1つ目は、バラバラに見える多数の取り組み同士の優先順位が不明確になること。このために、プロジェクトの実行に必要な資源が不足する可能性がある。

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