ライバルと違うことをする
ライバルに「追いつけ、追い越せ」の発想では強いブランドは生まれない。他と違うことをすることが、ブランドづくりだ。
海外の先行ブランドと同じ土俵で戦っても、日本から来た後発のブランドは埋もれてしまう。既存商品がひしめく、ジャングルに種をまいたとしても、誰も気づいてくれない。
海外マーケットでブランドをつくるためには、現地のリーダーを見つけ、その逆を行くことが有効だ。「リーダーに追いつこう」という発想を捨て、「リーダーと違うことをする」のである。逆張りの発想だ。
かつて、ビジネス用のメインフレーム(大型コンピュータ)において圧倒的シェアを誇った巨人IBMに、マッキントッシュという小さなパーソナルコンピュータで挑んだアップルの戦略である。
2009年のマッキントッシュ誕生25周年のイベントで、スティーブ・ジョブズは、合成音声で マッキントッシュにこう語らせている。
「こんにちは、マッキントッシュです。スピーチは慣れていないので、IBMのメインフレームに初めて会ったとき思いついた格言をご紹介しましょう。『持ち上げられないコンピュータを信ずることなかれ』、です」
先行ブランドの逆を行き、土俵を変える。そうすれば、後発企業でも一番になれる可能性が生まれるはずだ。
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