世界の共感を生む、日本発の引き算

 日本発の“引き算”のコンセプトは、海外の人々にも共感されやすい。

 たとえば、シンプルなデザインと機能が魅力の「無印良品(MUJI)」の製品が、日本の標準仕様で世界の人々に受け入れられていることも、引き算の発想が共感されているからだろう。

引き算の発想でデザインしたアメーラのヨーロッパのパッケージ
引き算の発想でデザインしたアメーラのヨーロッパのパッケージ
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 アメーラのヨーロッパ進出においては、「引き算」をブランド戦略の軸に据えている。「引き算」のコンセプトは、スペインのマーケティングチームやデザイナーからも、理解と共感を得やすかった。

 スペインのメンバーに“引き算”の発想を伝えるために利用したのは、日本の国旗「日の丸」だ。
 アメーラのヨーロッパのパッケージやロゴも、日の丸をベースとしている。色は赤と白のみ、大きな余白をとっている。このシンプルさが「日本的なイメージ」と「力強さ」を生み出してくれる。
 シンプルは、パワフルなのである。

日経BOOKプラス 2022年5月18日付の記事を転載]

輸出したのはトマトではない、「ブランド戦略」である!

 静岡の小さな農業者グループがつくる日本発のトマトが、なぜ、トマトの本場スペインで 最も高く売れるようになったのか?

 どうすれば日本発のブランドを、世界ブランドに育てられるのか?

 ブランドの「軸」づくり、市場調査、イメージの訴求に始まり、ネーミング、ロゴ、パッケージデザインまで、実践プロセスと理論を“掛け算”しながら、その答えを探索し、具体的に提示する。海外市場を目指す企業、必読の書!

岩崎邦彦(著) 日本経済新聞出版 1870円(税込み)

この記事はシリーズ「「世界で勝つブランドのつくりかた」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。