2022年は新型コロナウイルス禍で停滞したヒト・モノ・カネ・情報の移動が本格的に復活する。ただ、自動車や電機産業では資材不足やコスト高が依然、業績回復の重荷となる。ESG(環境・社会・企業統治)対応も含め、サプライチェーン(供給網)再強化が主力産業の共通課題となる。
コロナ禍3年目に突入する2022年、世界で消費の本格的な回復が見込まれる。だが、長い我慢の時期を耐えてきた企業の生産回復に水を差しかねない不安も残る。主力産業を襲うサプライチェーンの混乱だ。
21年、日本の基幹産業である自動車の業績回復の足かせとなった半導体不足。ルネサスエレクトロニクスや旭化成など国内大手の工場火災や、米国の生産地を襲った大寒波など、不幸なアクシデントが連続したことで、在庫が払底した。

だがそれは、自動車産業が直面した問題の表層にすぎない。半導体危機が示しているのは、世界の多くの企業が想定していた以上のスピードで、ものづくりや生活様式の「デジタル化」が急激に進んだという事実だろう。
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